大好物という人も多い「鶏のから揚げ」。揚げたてはおいしかったのに、お弁当だとイマイチ」という経験はありませんか? 「冷えてもおいしい鶏のから揚げをつくるには、科学的に正しく調理する必要があります」というのは、フードアクティビストで『大人の肉ドリル』などの著書がある松浦達也さん。松浦さんに家庭でも簡単に実践できる、から揚げのつくり方を伺いました。特別な道具は不要、手間をちょいたしするだけで、冷えてもジューシーなうえ、お店のような味わいに仕上がりますよ。これからのお花見のお供に!
すべての画像を見る(全7枚)つくりたてじゃなくてもおいしい鶏から揚げをつくる
「ポイントは、甘辛い調味液にしっかり漬け込んで保水力を上げること。肉汁がジュワッと口に広がる仕上がりに」と松浦さん。3回に分けて揚げれば定番のから揚げがお店の味わいになります。
【材料(4人分)】
鶏モモ肉 2枚(500g)
(A)[しょうゆ大さじ2 砂糖、酒、ショウガ(すりおろす)各小さじ2 ニンニク(すりおろす)小さじ 塩少し コショウ適量 水大さじ4]
(B)[片栗粉25g 小麦粉25g]※お弁当用ではなく、揚げたてをすぐに食べる場合は、片栗粉50gのみに。サクッと軽い食感になる
揚げ油 適量
[1人分355kcal]
●おいしくするコツ
・加熱&休ませる、を3回繰り返す
一度に揚げると、肉に火がとおりすぎてかたくなる原因に。揚げては休ませてを繰り返し、じっくり火をとおせば、外はカリッ、中はしっとり仕上がります。
・揚げる前に調味液をもみ込んで水分をプラス
揚げる前に水分を含んだ調味料をもう一度よくもみ込んで、肉に含ませます。こうすることで肉に含まれる水分量がアップし、ジューシーに!
・塩と砂糖で、保水力アップ!
肉に塩を加えると、保水力アップして肉をやわらかくする効果が。また、砂糖も肉の内部に水分をとどめ、肉をやわらかくする作用があります。
【つくり方】
(1) 鶏肉は、ひと口大に切り、(A)を混ぜ合わせた調味液に漬けて30分からひと晩おく。
POINT:砂糖や塩には肉の保水力を上げる効果があり、調味液に漬けておくことでジューシーに
(2) 調理する直前に、鶏肉に調味液をしっかりもみ込む。
POINT:直前に調味液をもみ込むことで、肉の中に水分を浸透させる
(3) 鶏肉に(B)をまぶす。
POINT:片栗粉と小麦粉を半量ずつにすることで、冷めてもしっかりとした衣になる
(4) 揚げ油を180℃に熱する。鍋に菜箸を入れて勢いよく泡が立ち上るようになったら適温。
(5) 鶏肉の皮で外側をおおうように丸めて、静かに油に入れる。揚げ始めて30秒はいじらないようにする。
(6) そのままトータルで1分30秒揚げて、バットなどに上げてアルミ箔をかぶせ、2分休ませる。
POINT:休ませている間に余熱で肉の中まで均等に火がとおる
(7) 5をもう1回繰り返し、最後に10秒揚げてバットなどに上げて油をきり、器に盛る(半分に切ると、中心まで火がとおっていることがわかる)。
POINT:3回目に10秒揚げれば、衣がサクッと仕上がる。
お弁当箱につめる前には、一度電子レンジで軽く加熱し、傷むのを避けるため、しっかりさましてから入れましょう。