ミルクに離乳食、とにかくラクに!がフランス流
すべての画像を見る(全5枚)フランスで育児をしていて思うのは、とにかくラクな方法を選ぶ、ということです。たとえば、こちらでは赤ちゃんが泣いているのをあまり見かけません。泣き始めたらすぐにおしゃぶりをくわえさせるのが普通で、保育園のもちものの必需品にもなっています。薬局のおしゃぶりコーナーが広くて充実しているのも、それだけ需要があるからですね。
初めての育児だったら、「おしゃぶりデメリット」と検索して、少しでも短所があればやめておこうなんて考える人もいそうですが、こちらではあまり気にしていないよう。とても大きな子たち(3歳くらいまでは一般的らしい)もくわえています。わかります、本当にラクなんです!
ミルクはお水で、離乳食はミキサーで混ぜるだけ
ミルクのつくり方もフランス流で、お湯ではなくお水で溶かすのが普通です。粉ミルクの箱にも、「水で溶かしてください。お湯を使う場合は…」という注意書きがあるくらい。私たちも、フィルターに通した水道水を使っています。
哺乳瓶(ほにゅうびん)の消毒もしないし、食器と一緒に食洗機で洗うだけの人がほとんどです。最近、私が知ったのは、哺乳瓶のミルクのなかに溶かすシリアル。おなかにたまって、朝までぐっすり眠れるようになるらしく、職場復帰する頃に与え始めるんだとか。
離乳食は、ミキサーですべての材料を入れて混ぜるだけ。日本なら、舌の感覚を養うために、いろいろな素材を個別に調理した献立になっていますが、こちらは全部の素材を混ぜてポタージュにするのがデフォルトです。素材ごとに調理して小さな定食をつくるのってすごいことです。
手をかけた育児がいい! という風潮も感じられず、どれだけストレスなく育児をして自分を保っているかが重要視されている気がします。だれもが最初から自分のラクな方法で(それでももちろんラクではないけれど!)育児をするので、仕事を続けながら2人目、3人目を産むことに日本ほど抵抗がないのかもしれません。
ほかにも、Himiさんの著書『“ちゃんとしなきゃ”を手放せる心地いい毎日 パリ暮らし始めました』(KADOKAWA刊)では、ガイドブックにはのらない、ありのままのフランス暮らしが紹介されています。