食育は意識しない。「チョコパンなら食べられる、と言われたらそうします」

およねさん 子ども
およねさん家の長女・長男は現在小学生に
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レシピクリエイターとして活躍中のおよねさん。子どもへの「食育」についてたずねると、「今は全然意識していない」と意外な回答が。

「かつてワンオペ育児で行き詰まっていたときは、それこそ『無農薬の野菜、無添加のものにこだわらなきゃ』とか、『残さず食べさせるようにしなきゃ』と思っていました。ただ、結局それでみんなが幸せだったかというと、そうではなかったんですね」

そこで「自分たちにとっての幸せ」を考え直し、子育てに関しても、思い込みをやめようと考えるように。「好きなものを食べて、そこからごはんや料理を好きになってくれたらそれでいいよね」という考え方にきり替えたそうです。

「今は子どもが『今日はごはん食べたくない』と言えば尊重しますし、チョコパンなら食べられるということであれば、『じゃあそうしてね』と伝えます。私もつくりたいものをつくっているので、『せっかく家族のためにつくったのに!』というストレスはなく、ちょうどいいかなと思っています」

「食育」として意識することはなくても、楽しく料理をするおよねさんの姿を間近で見ている子どもたちは、少しずつ料理にも興味をもってきているのだとか。

「私が料理をしている横でやりたそうにしていたら、『お野菜を洗ってくれる?』とか、『お米を研いでくれる?』と声をかけています。それでさらに興味が深まったり、楽しいと思ってくれたらうれしいですね」

食事に関して決めているのは、「食事中はスマホやiPadを見ない」ということだけ。

「ただ、息子がどうしても…というので、週に1回だけ自分で見る日を決めさせて、その日だけは見てもいいことにしました。私たち親も、仕事などでチラッとスマホを見てしまうことはありますので、そこは譲歩しました(笑)」

家族がピンチを迎えたことで、価値観がアップデートできた

自分自身が「受験戦争」を勝ち抜き、世間でいう「成功ルート」を目指してがんばってきたというおよねさん。子育てをスタートした頃は、娘に対しても「塾に通い、中学受験をしていい学校に入り、大学を出て大手企業に就職してほしい」という未来を考えていたといいます。

「今は、必ずしもそうでなくていいと思っています。家族がピンチを迎えたことで、価値観のアップデートができたことは大きなことでした。だからこそ子どもたちには、いろいろな可能性があることを伝えていけたらと思っています」