昨年から日銀の利上げが続いています。その影響を受けて住宅ローン金利も上がりそうですが、変動金利で借りている場合、変動金利のままでいいのでしょうか? それとも固定金利に借り換えた方がいいのでしょうか? ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに聞きました。
すべての画像を見る(全2枚)結論:返済額を増やして変動金利のまま早く完済するのがおトク
日銀が利上げしたことで、住宅ローンの変動金利も上がることが予測されますが、徐々に上がっていくため、変動金利が固定金利を上回るには時間がかかります。
その時間を利用して、変動で借りている人は、固定に借り換えたつもりで月返済額を増やし、返済期間を短縮するのがおトクです。
たとえば、変動金利0.5%で借りている人が、固定金利1.94%に借り換えたとすると、月返済額が1万7500円ほど増えます。そこで変動で借りたまま、その分を月返済額に上乗せすると、返済期間が6年短縮し、その分の利息を節約できます。
●固定は元本がなかなか減らないのが難点
変動よりも金利が高い固定は、月返済額のうち利息にあたる部分が多く、元本がなかなか減らないのが難点。
表のように、固定と変動の月返済額を約9万5000円とほぼ同額にした場合、固定の元本返済分は5万3349円。
一方、変動は8万5083円と、固定よりも3万円以上多く元本返済にあてられ、返済期間を短縮できます。それにより、金利上昇のリスクがある期間を短くできるのも利点と言えるでしょう。
