ひとりで参加しても大丈夫
すべての画像を見る(全3枚)前日の夜に降った雨で桜の花びらが舞い散った境内を履き掃除する。私は大きな竹ぼうきを左右に大きく振って落ち葉や花びらをかき集めては、砂利すくいに集めていく。10分もすれば、竹ぼうきの柄を重く感じて腕がだるくなってきます。ふだん腕の筋肉をろくに使っていないことがよ~く分かりました。今回の参加者は14人ほど。掃除中は小声で世間話をしてもOKなのですが、私はいつも“ひとり”で黙々とやります。
ボランティアの基本は「人のため」「社会のため」に動くものだけれど、団体に入ったり仲間と交流することは、ある意味で“2次的な目的”かもしれません。でもその繋がりがあるから、続けられたり、学びが深まったりする。結果的に、自分の世界が広がるきっかけにもなると思います。けれど、私はそれを求めてはいないので、無口にただ掃除しています。
掃除が終われば、社務所で活動に振り返りをし、午後から交流会です。持参のお弁当を食べて宮司様のお話を聞いたり参加者同士で会話を楽しんだりするようですが、一度も参加したことはありません。この日も、午前中で帰ったのは私ひとりでした。
ボランティアは、「抜けにくい」って感じる人は多いと思います。でもじつは、途中で抜けるのも、無理なく続けるための大事なコツなんです。「みんなに悪いかな…」と遠慮して、自分の気持ちを押し込めてしまうと、心にモヤモヤがたまります。無理せず、自分のタイミングで関わることを大切にする。それくらいのゆるさが、むしろ長く続けられる秘けつかもしれません。
50代以降のボランティア参加のコツ
とくに、この5つが大切になります。
・無理なくできるペースで始める
・興味・経験を活かせる分野を選ぶ
・途中で抜ける勇気を持つ
・仲間づくりを目的にしすぎない
・“させてもらう”心を大切にする
ボランティア活動をライフワークにするも良し、余暇の楽しみのひとつとしてライフスタイルに取り入れるのもよし、人生後半の限られた時間をなにに使うのか参考になればうれしいです。
中道あんさんの『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』(扶桑社刊)は発売中です。
