使いこなせないものはもたない
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「使いこなせないものをもたない」のもひとり暮らしには大事。普段使いにもちょっと高価な食器を惜しみなく使って、ひとりの食卓でも気分を上げていく。なので、わが家にはお客様用の食器はほぼありません。食器を特別や一軍、二軍の分け隔てなく、使いたいものを使う。それができるのは、もしかしたら、すぐ出せるところに食器を収納しているからかもしれません。
あまり使わないものは床下収納庫に入れてもいいのですが、あえて使わないことにしました。人というのは、空白があれば埋めていきたいものです。床下収納庫を使おうとすれば、そこになにかを入れようとします。それが、ものを増やす原因にもなるので、あっても使わないと決めています。
●冷蔵庫はスリムなサイズでいい
コンパクトキッチンのメリットは必要なものにすぐ手が届くことや、ものの管理がしやすいことです。スリムな冷蔵庫ですが、たくさん食材を買うこともないので、容量は十分たりています。掃除の手間を省きたいので、野菜室は、紙袋をセットしてその中に野菜を入れています。そうすると、野菜クズが紙袋の中にたまるので、ふき掃除の手間がありません。定期的に紙袋にたまったゴミを捨てるだけでいいんです。
ちょっとしたお菓子やフルーツの置き場所は、直径30cmの大きな鉢を入れ物にしています。これは、実家から受け継いだもの。どうやら、曾祖父母の時代からあるようなので、明治の初めから使っていたのかもしれません。譲り受けたものの使うときがなくてどうしたものかと悩んでいましたが、やっと日の目を見ることができてよかったです。
コンパクトなキッチンの有効的な使い方
コンパクトキッチンの悩みは、天板のスペースが狭いことです。小ぶりのまな板を置いて食材を切っていたら、まわりにはなにも置けません。一度、なにも考えずにシリコンのトングを置いたら先がコンロの火に当たって焦げちゃいました。
そこで、キッチンカウンターの天板の半分くらいのスペースにはなにも置かないようにしています。そうすることで、できあがった料理をお盆に配膳したり、洗った食器の一時置きに便利だからです。あいたスペースを有効活用することと、全部のスペースを使いきらないことも使いやすいキッチンには必要。
狭い家なので生活感のないキッチンに憧れはありますが、最小限の持ち物で使いやすさを優先したら、使い勝手のいいコンパクトキッチンになりました。ここから、ブラッシュアップを楽しんでいこうと思います。
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