『仮面ライダーゼロワン』で俳優デビュー。以来、話題作への出演が続いている高橋文哉さん。3月20日に公開された主演映画『少年と犬』で感じた成長の手応えや、多忙ななかでも心と体を整えるためのルーティンを教えてくれました。
すべての画像を見る(全4枚)ただ犬がそばにいるだけで幸せを感じられます
映画『少年と犬』は馳 星周さんの直木賞受賞作を原作に、震災で飼い主を亡くした犬の多聞と、傷を抱える人々の交流を描いたもの。主演の高橋文哉さんは多聞との旅を通じて、自分を見つめ直す青年・和正を演じています。
大切な人に会うために、ひたすら西に向かって旅を続ける多聞を演じたのは、ジャーマンシェパードの「さくら」。
「さくらは天才なんです! 飼い主さんが指示すると、ちゃんとそれに合わせて座ったり、待ったり…。走るスピードまで操れるんですよ。やっぱり犬って特別な動物だな、と思いました」
和正とさくらの絆を表すため、撮影前にはしっかりとコミュニケーションを取る時間も。
「まずはさくらの横に座って、目を合わせることから始めました。リードを持って歩けるようになったら、リードなしで一緒に歩いたり、走ったり…。少しずつ慣れて、待ち時間にふたりで散歩したことも。接しているうちに、どんどんさくらへの愛おしさも増していきました」
高橋さん自身も、生まれたときから犬とともに育ち、犬と暮らす幸せを感じていたそう。
「うちの犬はマルプーだったので、多聞と比べると見た目も性格も全然違いました。犬がいなかったら、きっと毎日散歩することもなかったし、知らない道を発見する…みたいなこともなかったです。なにもしなくてもただそばにいてくれるだけで、うれしいんですよね」
約2か月にわたる撮影では、「撮り終わったときには、きっと自分にとって、特別な作品になるだろう」と感じていたそう。
「撮影中の感覚も今までの作品とは違っていて、自分の意外性を引き出してもらえたような気がします。今はまだ、『こういう学びがありました』と具体的に言葉で説明するのは難しいのですが、いつか『少年と犬』を撮影したときのことを思い出して、次に生かせる日が来るんだろうな、と想像しています」