古さが気になるクローゼットを心地よい空間に変える方法をご紹介します。イラストレーターの柿崎こうこさん(54歳)は、築35年のマンションに引っ越して4年。団地風の味わいのある古さを気に入りながら、少しずつ手を加えて心地よい家づくりをしてきました。ただ、クローゼットには不満があり…。そこで、使いやすくすっきりとしたクローゼットにするために実際に行ったことを詳しくレポートしてくれました。

寝室全景
できるだけものを少なくした寝室。備えつけのクローゼットもスッキリ化を目指したい
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引っ越し4年目の限界、納戸風クローゼットを気分が上がる仕様に改良!

これまで自分のイラストエッセイ本や雑誌などの取材で自宅を公開する機会がたくさんありましたが、じつはクローゼットは一度もその全貌をお見せしたことがありません。なぜなら、なにもかも微妙なつくりだから。

寝室にあるクローゼットは、場所柄だれに見られるわけでもないしと目をつぶってきましたが、開けるたびにモヤモヤすること4年。ついに限界に達して手を加えることにしました。

テーマはおもに4つ。

1.入居時に取り急ぎで取りつけた白いつっぱりポールを変える

2.扉の裏側をすっきり爽やかにする

3.照明をつける

4.クローゼット内の物の総量を減らす

これまでに使っていたつっぱりポールや収納アイテムは、利用できるものはそのまま使い、なるべく買い足さずに予算は1万円未満で。低予算でもチープに見えないように。

※使用したアイテムの情報は最後にご紹介しています

1:とかく生活感が出やすいつっぱりポールはステンレス製に変更

ツッパリビフォーアフター
写真左:<ビフォー>プラスチックのチープさがモヤモヤ。強度をフォローするための巨大S字フックも悪目立ち。写真右:<アフター>耐荷重15kgの留め具がないすっきりしたものに

はじめにクローゼットの中のものを全部取り出しました。奥には季節ものの家電や収納、こんなにものが入っていたのかとびっくり。

クローゼットに奥行きがあるので、前後に2本の突っぱりポールを取りつけて、季節のものは手前に、季節外のものや喪服など着る頻度が少ないものは奥に収納していました。

服で隠れて見えていない奥は、白いつっぱりポールのまま。手前だけステンレス製のつっぱりポールに変えました。

2:ベニヤ板感が暗さを醸し出す扉の裏側をお化粧。フック使いで使いやすく

クローゼットの扉裏
写真左:ニベヤ板が目立つ扉の裏。写真右:色とアイテムを変えるだけでスッキリとした印象に

クローゼットの扉の裏側はベニヤ板風で物悲しげ。ここにリメイクシートをはり、主張が強いドアハンガーを変えることにしました。

●はじめてのリメイクシートはりは長めカットできれいに仕上がった

チープ&暗い印象が隠しきれない扉の裏側には、はがせるタイプの白いリメイクシートをはることにしました。

リメイクシートはサンプルを取り寄せて検討。同じ白でもニュアンスも質感も色々で、フラットで和紙のようなマットなものを選びました。

シートはあらかじめ扉の高さプラスアルファのサイズにカット。、裏紙を少しずつ剥がしながら、上から下へスムーサー(ヘラ)を滑らせはっていきます。

はりはじめの角をビシッと決めると、あとは比較的簡単にはれました。最後にはみ出した部分をカットして整えます。ゆとりを持って長めにカットしておくことで、上下どちらにずれてもきれいに仕上がりました。

●ドアの裏側は収納アイテムを変えてスッキリ

扉にかけて使う、IKEAのドアハンガーを使い続けること20年。ドアの裏側にカバン類をかけて収納できるのでとても便利ですが、ステンレスの圧迫感があるのでこれをイメチェンします。

壁紙をはるよりも手こずったのはじつはフック。扉にかける1本タイプのフック、はりつけるフック…など、実際につけてみるとどれもしっくりこなくて、形、色、素材も色々試して、買い直すこと5回! 結局、はりつけるタイプの白いフックに着地しました。