出汁がおいしいお食事をゆっくりと堪能
さて、夕食まであと1時間あります。その間なにをするかというと、またまた携帯で旅サイトを開き、次の土日はどこに行こうかと決めるわけです。旅先なんだから今を楽しめ、じっとしとけ、なんですが、こればっかりは性分なんで仕方ない。
そんな次の旅の妄想をしているとお食事タイムの到来です。個室料亭です。昔はお部屋食がいいと思ってたんですが、それだとお布団を敷くタイミングがむずかしいでしょ、和室なんで。だから個室料亭がお気に入り。まさにこちらは出汁がいい、かぶら煮やしんじょう系のお料理に木の芽、ゆず、そしてメインの飛騨牛A5がでてきます。
ちなみに肉を焼きますから、お食事をいただくときは、寝る時の浴衣は着て行かないでくださいね。浴衣についた肉の匂いが布団の中で襲ってきますから、別の浴衣でいきましょう。
部屋に戻ったら、いよいよ寝る前の至福の瞬間!
で、そう!! いちばんの幸せがこのあとの瞬間ですよ。お食事から帰ってきて部屋に入るとお布団が敷かれてある、その光景!! しかもお布団の横で、行灯(あんどん)が心地いい癒しの光を放っているという、この瞬間がいちばん好き。
ここからはもうテレビは見ません。本日3回目の入浴タイムに入り、夜景を見ながら人生を考えるわけですよ。とにかく口角を上げて、うそでも笑っていれば幸せがくる!! とゲッターズ飯田さんの言葉を思い出しながら、心をやすらかにします。
そして22:00下呂駅着の最終の特急ひだを、高い所からまた全裸でながめます。夜の電車はなにかもの哀しいですね。それでまた勝手にノスタルジックになったりして、ひとり旅に酔いしれます。
『友近の思い立ったらひとり旅』(新潮社刊)では、旅好きな友近さんのひとり旅の過ごし方や旅先でのエピソードなどを紹介しています。この本を読んだら、きっとあなたも旅に出かけたくなりますよ。