年齢や家族の生活スタイルに応じて、本当に必要なキッチン用品を見直すと、家がすっきり片づき、暮らしがよりラクになります。そう教えてくれたのは、夫・長男・次男と暮らす整理収納アドバイザー・大木聖美さん(現在50代)。ここでは、大木さんがキッチンで手放したもの、残したものについて語ります。

大木さんのキッチン
50代、キッチン用品を見直して気がついたことは?
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必要と思い込んでいた「電子レンジ」を手放してみたら

大木さんのキッチン

50代になると調理や家事に慣れてきて、キッチン用品も使っているものと必要ないものが明確になってくるのではないかなと感じます。わが家のキッチン用品も、ここ数年ですっかり変わりました。

たとえば電子レンジ。なくてはならないものだと思っていたのに、電子レンジが壊れたことを機に使わない生活を試してみたら、これが意外とラクで気がついたら7年経っていました。

よく食べる家族で食材は毎度残らず使いきり、もともと食べ残しもあまりなかったのですが、電子レンジがなくなったことで食材の冷凍頻度がさらに減りました。冷凍庫のストック管理の手間も減りとってもラクに。ラップやジップバッグなどもあまり使用しなくなったので、キッチン消耗品の買い物も減りました。

たまに冷凍したものは使用する前に冷蔵庫へ移し自然解凍。お弁当用の冷凍おかずは自然解凍OKのものを買うことでカバー。温め直しはフライパンやせいろでまかなっています。

そして最大のメリットは電子レンジの庫内掃除がなくなったこと! 地味にストレスだったのですが、面倒な掃除がなくなったことで時間的負担が減り心も解放感でいっぱいに。また、大きな電化製品がなくなったことでキッチン背面カウンターにも余裕が生まれました。

なくても困らなかった「炊飯器」。代わりの鍋炊飯も簡単

鍋炊飯

とにかく白米が大好きでよく食べる家族なので、一升炊き炊飯器を使っていたのですが、ある日突然壊れてしまいパニック! 新しい炊飯器を探さねばと思いながらひとまず手持ちの鍋で炊いてみたら、いつも以上においしく炊けて感動。それ以来、鍋で炊くことにして炊飯器を手放しました。

お米を浸水しておけば、約20分と短い時間で炊くことができます。炊き方を紙に書いて家族でシェアしているおかげで、今では家族全員が鍋で白米を炊くことができます。大変と思っていたことも、やってみると意外と簡単だったりするものですね。

意外と手間がかからず、使い勝手のいい「せいろ」

せいろ

「おいしい肉まんが食べたい!」その一心でセイロを購入して4年が経ちました。手間がかかりそうだけれど、憧れ続けたせいろを使ってみようと決断できたのは、年齢を重ねて食事づくりにも慣れ、心に余裕ができたからかもしれません。

実際に使ってみると、手間がかかるというのは大きな思い込みだったと感じました。使用後は洗わず立てかけて乾かすだけ。油やにおいが気になるときは、お湯で濡らしてかたく絞ったふきんで拭いてから乾かすだけ。

肉まんはお店のようにおいしく、シュウマイや野菜、ちまき、蒸しパン、プリン、白米の温め直しと、万能に使えるので重宝しています。軽くて取り扱いやすいのも魅力です。