10月7日からスタートする、ドラマ『嘘解きレトリック』で、貧乏探偵の祝 左右馬(いわい そうま)を演じる鈴鹿央士さん。ウソを聞き分ける能力をもつ浦部鹿乃子(うらべ かのこ)役の松本穂香さんとともにW主演を務め、レトロ・ミステリー作品に挑みます。ここでは鈴鹿さんに、本作への意気込みやこだわり抜いた役づくりについて聞きました。
「初めて」だらけの月9撮影に緊張したものの…
令和の若者たちの間でレトロブームが巻き起こるなか、昭和初期を舞台にした“レトロモダン路地裏探偵活劇”『嘘解きレトリック』。原作は都戸利津(みやこ りつ)さんの同名コミックです。
やたら鋭い観察眼をもつ借金だらけの貧乏探偵と、ウソを聞き分ける奇妙な能力者の異色コンビが、ウソとマコトが入り交じる難事件を解決していきます。
鈴鹿さんは月9初出演にして初主演。松本さんとは初共演です。
「初めての月9で、しかもW主演のうちの1人。すごく緊張しましたが、いろいろな方から『楽しんできてね』と声をかけていただき、今は楽しもうと思っています。先日、松本さんの舞台を拝見しましたが、テレビや映画にもたくさん出演されていて、多彩な方という印象です。リハーサルのときも、人を見つめている目が印象的で、さまざまな感情や気持ちが伝わってきました。一緒に楽しくお芝居をつくっていけたらいいなと思います」
人とのつながりや温かさを感じる作品
物語の舞台は昭和初期の九十九夜町(つくもやちょう)というところ。生まれ育った故郷の村を出た鹿乃子は、空腹で行き倒れたところを左右馬に助けられます。鹿乃子は奇妙な能力をもっているために人々から疎まれてきましたが、左右馬はその能力を「探偵としてすばらしく便利」と言い、彼女を探偵助手として受け入れます。鹿乃子の能力と、人がウソをついた理由までを考慮して推理する左右馬の鋭い観察眼。互いに補い合いながら、難事件を解決していくことに。
「作中に携帯電話は出てきませんが、その分、手紙を書いたり、直接会って話をしたりします。人とのつながり、信用、信頼など、人と向き合うなかで大切なことが描かれていると思います。それは現代にも通ずるところで、僕自身も考えさせられることがたくさんありました。事件を解決していくおもしろさと同時に、本作に流れる明るい雰囲気や軽妙さ、人間関係の温かさもお伝えできればと思っています」
レトロな世界観を演出するための役づくり
西洋文化を取り入れたスーツや着物、当時の街並みなど、レトロモダンな世界観も本作の大きな見どころ。左右馬のスーツは生地から選び、採寸してつくったのだとか。上着のラインや衿の形、カフスなどのディテールも、当時のものを参考にしているのだそう。
「左右馬は貧乏なので、シャツも真っ白ではなく、ちょっとくすんだ色だったり(笑)。ただ、衣装さんから、『体型が細いからもう少し筋肉をつけてください』と言われてしまって。そこからたくさん食べて、筋トレを始めました。おかげで体脂肪は減って筋肉量が増え、少しずつ体重も増えてきました。現場には自動車が実際に走れる当時の街並みのオープンセットもつくられています。こだわりがつまった作品なので、ぜひご覧ください」
『嘘解きレトリック』
10月7日START 毎週月曜 夜9時(第1話は15分拡大) フジテレビ系 全国ネット放送