家事をするのが楽しくなるすてきな台所を紹介します。緑に囲まれた秩父の古い一軒家を自らリフォームし、妻のゆかさん、2人の息子さんたちと暮らしている木工作家のうだまさしさんの台所は、木と手づくりの温もりに満ちています。台所の配線の工夫や手づくりの器についてお聞きしました。

うしださん夫妻
秩父の古民家に手を加えた温もりあふれる土間の台所
すべての画像を見る(全4枚)

作品のアイデアが台所から生まれることも

台所の間取り図
築50年以上の古民家、約10畳

家に住み始めて2年、台所も少しずつ改良を重ねてきたそう。

「私が『ここが使いにくい』と伝えると、棚を増やしたり、配置を変えてくれたり。すぐにつくってくれるのは、木工作家ならではですね」とゆかさんは笑います。

日々の食卓に並ぶ器のほとんども、まさしさんがつくったもの。

「木の器の魅力は、触れたときのやわらかさや温かさ。使っていくごとに、色みや質感が変化していくのも楽しいんです」(まさしさん、以下全て)

カッティングボードにおたま、お盆…と、台所でも自作の道具を使っているまさしさん。

「使い心地を試すことで、もっとこうしたい、こんなのもあったらなぁと、新しいアイデアがわいてくるんです。料理をする妻の意見を取り入れることもありますよ」

暮らしに密接したものをつくっているからこそ、台所は創作の源にもなっているのです。