持ち服はカード化して管理。定期的に手放す

そんなわけで、手持ちの服すらも整理したい私は、1シーズンに一着でも減らしていくようにしています。毎年衣替えの時季には、いらない服や、リフォームして着られそうな服を探します。

カード
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持っている服をしっかり把握しておくことは大切です。私の場合は、高校時代の家庭科で習った衣類整理を活用して、持ち服を種類ごとにカード化してあります。たとえばコート類・ジャケット類・スカート類・セーター類など、それぞれのカードに書き出して、外出の多かった若い頃は、翌日着ていく洋服選びに用いてきました。

今ではそのカードを、「今度はどの服を廃棄しようか」、とか「あのワンピースは上下を切り離して、新しい服のように手直しできるかもしれないな」ど、予想を立てるのに役立てています。

服の整理こそ、家全体のすっきりにつながる

今ある服について知っておくことは、収納ばかりか家全体の整理にもつながります。衣替えのときにでも少しずつ、ぜひ持ち服と真剣に向き合ってみてください。一点一点の服に対する愛着もわくものはないでしょうか。着ない服でタンスや押し入れをいっぱいにしているのは無駄なことですし、服の数を減らすこともできず、家の中も片づけにくくなります。

ファッションの国といわれるフランス人は、日本人ほど洋服を持っていないと言われています。若い女性でも日本女性のようにシーズンごとに洋服を買わないそうです。あのココ・シャネルでさえも、晩年は数枚の服だけで持ってホテル暮らしをしたとか。

特別に独創的な人物として知られるシャネルではありますが、その人生観や生活意識や洋服に対する思いと比べてみると、日本人女性の衣類に対する意識は単一的かもしれないと思うことがあります。「なんでも皆と同じように」と考えるのが日本人らしさでもあるのですが、それでも、だれもが同じように消費するだけの洋服では、もったいないと思います。

シャネルほどの個性でなくても、タンスの肥やしにするほど、流行の洋服を次々と買えるだけ買うという考えはどうなのか、一度向き合ってみる価値はありそうですね。

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