60代、グレイヘア歴10年。負担が減って心もラクになった
すべての画像を見る(全6枚)55歳で白髪染めをやめ、ありのままの髪を活かす「グレイヘア」に移行した児童書ノンフィクション作家・池田まき子さん。グレイヘアにしたことで、白髪染めをするための美容院代、時間の負担がなくなりました。
しかしいちばんよかったことは、精神的な部分だったそうです。
「白髪を染めていた頃は、鏡をのぞき込んでは、『ああ、また白髪が出てきた』と、うんざりする毎日でした。それが、グレイヘアにすることを決めた途端、白髪が伸びるのを心待ちにするように。目尻のシワ、おでこのシワまでもが、なんとなく愛おしく感じられるようになったんです」(池田さん、以下同)
品のあるグレイヘアにするためのコツ3つ
「すてきなグレイヘアに見せるためには、3つのコツがあります」と池田さん。
「まずはワックスをつけてスタイリングすること」。
また、眉もグレイヘアに合わせた描き方にすると、はつらつとした印象に。
「1年ほど前から、眉毛に白い毛が混じってきました。私は眉の白い部分と眉頭を、グレーのアイブロウペンシルでちょんちょんと書きたしています。眉毛が黒々とくっきり見えると、きつい印象になりがちです。アイブロウペンシルでたすくらいが、グレイヘアとのバランスがよいと感じます」
エレガントに見せるために、背筋を伸ばすことも心がけているそう。
「姿勢が良くないと老けて見られると思うからです」
黒髪からグレイヘアへ、移行期間の乗り越え方
白髪染めをやめたばかりの黒い髪から、染めていない髪がのびきるまでの期間を「移行期」といいます。黒染めした髪からは色が抜け、茶色に。根元には白髪が生えてきます。この期間中は、ただ髪が伸びるのをじっと待つしかありません。三毛猫のような髪が続くことが我慢できず、グレイヘアを諦める人も少なくないそうです。
「私はグレイヘアを始める前からベリーショートだったので、移行期間は3~4か月ほどでした。そんなに困った思い出もありません。だから移行期間を短くするために、ベリーショートにするのもひとつの方法ですね。また白髪と黒髪の境目をぼかすために、白髪だけを淡いグレーに染める方法もあります。移行期は、家族や周囲の目が気になってしまう人も多いようです。けれども、『私はグレイヘアにするの』と宣言してしまえば、受け入れてもらえることがほとんどですよ」
※記事の初出は2023年11月。年齢も含め内容は執筆時の状況です。