発酵を抑えるコツ

大丈夫! こんなときは、お酢を100ccほど入れてやるとブクブクは静かになる。でも梅シロップもお酢風味になってしまうので、その前に、まずは梅を全部取り出し、底にたまった氷砂糖やキビ糖を救出。そして梅を戻し、その上にフタをするように砂糖を置いてやるといい。そうして、翌朝、発酵が止まった!

発酵
膨らんで発酵が始まってしまったときの梅がこちら
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ちなみに、発酵が始まっている合図は、梅が浮かんで、風船みたいに膨らんでいること。通常なら梅は砂糖により水分が出てシワシワに萎んでいきます。持ち直した瓶では、梅が次第にシワシワに縮んでいったのでホッとした。

しかし、相変わらずブクブクが止まらんビンがあるなあ…。数日後、目覚めたら、ブシュー!! またしても、大惨事になっておるではないか!!!

これはもう手に負えん。ということで、苦肉の策だけれど、シロップだけ鍋に取り出して加熱じゃ。酵素は体によさそうだけど、次第にアルコール発酵へと進むので、止まらない場合は加熱するしかない。

ただし100度まで上げると香りが飛んでしまうので、沸騰はさせないで、60度くらいで止めて、粗熱が取れたらまた梅の入ったビンの中に戻す。毎年、何ビンかは発酵してしまうのよねえ。翌朝、大暴れだった梅たちは静かになって、香りも飛んでない。酵素はなくなってしまったけれど、梅ジュースとしてはこれが理想だな。

今年の梅シロップづくりで学んだ教訓

氷砂糖
上に氷砂糖を置くことで、浮かばず梅エキスが出てシワシワになった梅。これは成功!

ということで、今年の教訓は、雨上がりの梅はしっかり乾かしてから漬けようということと、砂糖と梅でサンドするように漬けていたけれど、どうせ砂糖は梅の隙間から下に落ちていくので、梅を全部入れてしまってから、重しをするような形で砂糖を置いてやる。

そうすることで、浮かび上がって砂糖から脱走する梅がいなくなります。お皿などで重しをしてやるのも手だな。

氷砂糖でなくて、白砂糖やキビ糖でもいいけれど、どうしても底にたまりやすいので、半分は氷砂糖にするのが安心かな。そして、逆さまにできないビンを使うときは、底にたまった砂糖を早めの段階で取り出して上にのせてあげること。

梅のコンポート
ワインで煮込んだ、梅のコンポートもおいしい

ということで、今回は、梅事件あるあるについて書きました。ブクブク梅子さんたちの成功を祈る! 梅シロップを炭酸で割って飲めば、夏もきっと乗り切れます!!

 

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