自分が同じことを言われて、怒りを実感したのは10数年ほどたってからのブーメランでした。ブーメランの数も多すぎです。母もあれだけのスピードで謝ったところを見ると、おそらく同じ経験があるのでしょう。
だれもが通るであろう、必ず傷つくブーメランストリート。被害者にもなってみると、「まだおばちゃんじゃない!」とは、なぜか叫べない悔しさもあります。加害者で被害者でもある私にせめてできることは、「これは傷つく言葉だ」と広めていくことくらいでしょうか。
ちなみに私は一度「人はなぜ老いへの言葉で怒るか」を、調べたことがあります。それは万国共通で「死に近い」ことを意味するからなんだそう。人が怒るワードは、「自分が認めたくない真実」を少々含むものだそうですが、自分の怒りの根拠をわかっていると、次にまた言われたときの傷の防御に役立つと思いまして。
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