乗りきり術(4)子どもと費用や奨学金のことをしっかり話し合う

「予想以上の学費に、『大学は奨学金を借りてほしい』と早めに伝えました」

親が奨学金の情報を集め、卒業後は返済にも協力。ただし定年後は、残りを子ども自身で返してもらう約束に。

●畠中さんからのアドバイス

<「進学資金シミュレーター」を子どもと一緒にチェック!>

日本学生支援機構のウェブサイトでは、「いくら借りると返済がいつまでいくら」と試算が可能。進路が定まる高2の夏休みに資金計画を親子で話し合って。

乗りきり術(5)給付型や無利子の奨学金を併用

奨学金は返済不要の「給付型」、無利子の「第一種」を優先し、有利子の「第二種」と併用。

「いずれも所得制限や成績の条件が厳しいので、夫の扶養から外れないようにパート代を調整。子どもも勉強をがんばってくれたので、有利なものを組み合わせて利用できました」

<併用ポイント>

・供給条件を事前に確認:日本学生支援機構の奨学金は、給付型との併給は不可だったり、金額が調整されるものもある。事前に併給条件は必ずチェック!

・給付型は複数申請を:民間の奨学金にも給付型は多数あるものの、採用人数が少なく最難関。とにかくたくさん申請して、もらえる確率アップにつなげて。

●畠中さんからのアドバイス

<併用するなら返済計画表を必ず作成しましょう!>

奨学金の返済は、子どものライフプランに影響します。複数の奨学金を利用したら、計画的に返せるように、それぞれの返済額や返済開始~完了年齢を書いた返済表を作成して、破綻を防いで。

<みゆり家の併用の内訳>

・長女:第一種、第二種のほか無利子の奨学金を併用
・二女:第一種、第二種、給付型奨学金、無利子の奨学金を併用
・長男:第一種、第二種の奨学金を併用

忘れがちな教育費をチェック

習い事や授業料のほかにも予想外の出費が! 見落としがちな教育費とは?

●月謝が安くても用具や発表会の費用に注意!

習い事は月謝がそれほど高くなくても注意が必要。

「長女のバレエは、シューズや衣装、発表会などでお金がかかり、12年間で約500万円の出費に」

●下宿なしでも定期代が思わぬ負担に

3人とも自宅通学で、意外にかさんだのが通学定期。

「とくに大学が遠かった二女は、年13万円にも。半年ごとの購入で、費用の捻出が大変でした」

●教材費のほかにパソコン代など雑費が必要!

3人とも入学と同時に、パソコンが必要に。

「長女は大学で舞台公演があるたびに2万円、3万円とお金が飛んでいき…想定外の出費が多かったです」

●免許の教習所代も大学在学中にかかる

自動車免許の取得は時間がかかるので、大学在学中に行うのが一般的。

「うちも、3人で83万円の出費。必要経費として、見積もっておくべきでした」