処分するはずだった家具も「ひらめき」で使い続ける
すべての画像を見る(全6枚)机の下にはストック食材を入れたキャスターつき20センチ幅のボックスが押し込められています。机は幅120センチあるので、足元に置いても狭くなりません。
このボックスは実家で使われていたポリボックスの最下段一つです。家具類をできるだけ所有したくない私ですが、この引き出しは必ずや役立つと思って、実家を処分するときに持ってきました。
私は食器棚も持っていないので、食器や調理具や調味料などはシンク下の棚に一括して入れているます。ただ、ストック食品を収めるほどのスペースがなかったのです。ですから机の下とひらめいたときの適所感は、「やったー!」です。
お昼時、腰かけたまま片手で、サラサラと車の音を立ててレトルトカレーや乾物を出すときのなんという爽快感! そして常に、このボックス内に非常用食品をストックしておこうという気を起こさせる、無料で獲得した便利グッズといえましょう。
一杯用のコーヒーやお茶は何度も楽しむ
次は、机に向かいながら飲むお茶類です。毎日飲みたいものが異なるので、決まってはいませんが、ある日無性にコーヒーが飲みたくなりました。でも、とっておきの一服(ワンドリップ)を使いきるのがもったいなく、思案した後、ハタと気がついたのが次の手です。
ワンドリップコーヒーには、カップ口に掛ける厚めの紙がついていますね。それを、袋に注意しながら切り落としたあと、コーヒー粉入り袋だけを鍋に4、5杯分の水に入れて煮出すのです。十分濃いコーヒーが数杯分抽出されます。冷蔵庫で保存すれば、風味は低下しますが、それにこだわりのない私には、一杯分で5度楽しむお茶タイムに満足しています。この煮出し法はコーヒーだけでなく、ティーバッグや緑茶パックにも転用できます。
どれも、一杯きりで捨てるなんて私にはできませんからね。飲むだけなく、この使った後のティーバッグは、食後、脂のついた食器などを、洗う前にふき取るのに活用できます。そのほかには、一回飲んだ緑茶パックでご飯を炊いたこともありますよ。これが「小笠原式茶めし」。ケチカロジーの極みではないでしょうか。
ところでその炊飯時、お米を洗ってとぎ汁を捨てるのには、てのひらでお米がこぼれないように受けるより、それ専用の調理具か、なければ写真のように小さな丸ザルを使うと便利です。あ、無洗米をお使いでしたら余計なお世話で、失礼しました。
無洗米は便利ですが、若干高価なので、ケチカロジアンは手洗い米で我慢我慢です。
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