バランス重視の40代を目指して

山下智久さん
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今年の春に、30代最後の年を迎えた山下さん。切れ間なく映画やドラマ出演が続き、気力、体力ともにさらに増している印象を受けますが、「俳優」という仕事に対しての思いや、働き方は、年齢とともに変化しているのでしょうか?

「3年前から個人で活動させていただいているので、働き方はだいぶ変わったなと思います。いただく仕事とは別に、自分でプロジェクトを立ち上げて進行しているものもありますし、どの現場でも、スタッフさんひとりひとりがどんなことをしているかも含めて、ダイレクトに知ることができるようになったのが大きな違いですね。

これまでは、人を介してコミュニケーションを取ることも多かったので、知らないことだらけのまま、いつの間にか撮影を終えることも。とてももったいないことをしていたなと思いますね。自分で確認する機会が多い分、大変なこともたくさんありますが、今になってあらためてさまざまな経験を積ませてもらっているように感じます」

自分でハンドリングができるようになった分、その内容や量についても、丁寧に吟味していきたいという思いは強いそう。

「若いときは量をこなすことで精いっぱいでしたが、今は質重視にシフトしてきています。自分に本当に合う作品と出合って、その都度最大限のインパクトを残せるよう、努力をしていきたいです。その結果、観た方にいい影響を受け取ってもらえれば、なによりうれしいですね」

もうすぐやってくる40代では、仕事とプライベートの両立が目下の目標。

「つい仕事に夢中になってしまうので、自分の時間を今より大切にできればいいですね。仕事だけでなく、自分ともしっかりと向き合う、バランスの取れた40代が理想です」

愛情はかけた分だけ返ってくると思う

取材当日、『ESSE』3月号の表紙を見ながら、上戸 彩さんが高校の同級生だったことを教えてくださった山下さん。

「いつの間にか3人の子どもをもつお母さんになっていて、もうリスペクトしかありません! 24時間、365日休みなく家族のために働くお母さんって、本当に大変だろうなと。

でも、仕事もそうですが、苦労が多いほど、そして愛情を注げば注ぐほど、いずれ返ってくるものは大きくなると思うんです。僕も今、母のことをとても大切にしていますし。いつになるかわかりませんが、自分が父親になる日が来たら、そのときは皆さんと同じように、愛情をたっぷり注ぎたいと思います。まだしばらく、その予定はなさそうですが(笑)」