DVとモラハラに耐え、歯を食いしばる妻
すべての画像を見る(全4枚)モラハラと並行して、暴力も続きました。子どもが2歳を迎えた夏休み、初めて泊まりで近くの海へ旅行へ行くことになったときのこと。
「前日の夜に、トランクに子どものオムツとか着替え、私の分の衣類を詰めていたんですよ。そしたら仕事からとっくに帰ってきていてお風呂から上がってくつろいでいる夫に『俺の分の荷物も頼むね』って言われて『子どもじゃないんだから、自分の分は自分で詰めてよ』って言ったら、また無言でバーンって殴られました」
夫は、亜希さんが実家をあてにできないこと、仕事もやめてお金がないこと、子どももいるしすぐには出ていけないという状況を全部わかっててやっていたと亜希さん。
「悔しかったけれど、私が耐えればなんとかなる。このときもぐっと歯を食いしばって耐えました」
「お前はお金くれないじゃん!俺にタダ働きしろっていうの?」
しかし、旅行先でも夫は一人で温泉へ行ったり、食事も亜希さんが子どもの介助で忙しくしている中で悠々とひとりで食べるなど、まったく協力をしてくれませんでした。それでついに我慢の限界がきて、思いのたけをぶちまけてしまったといいます。
「子どもが寝た後、夫に『あなたはいつも仕事でお客さんのことを思いながら、なんでも先回りして行動するんでしょ? どうして、その行動力をもっと家族にも使ってくれないの?』って言ったんです。そしたら『だってお前は家事育児のお金くれないじゃん。俺に高いギャラ払える? それともタダ働きしろっていうの?』って平然と言ってのけたんです。それで、もうこの人と話しても無理だなって諦めがつきました」
我慢に我慢を重ねて、ついに堪忍袋の緒がきれた瞬間でした。亜希さんは心の中で、離婚の決意ができたといいます。
異性問題とかお金の問題があったわけではないので、用意周到に、子どものために時間をかけて準備しようと心に決めた亜希さんでしたが、離婚までの道のりも、離婚してからの生活も、この不誠実な夫によって、振り回されたというお話はまた次回したいと思います。
※パートナーからの暴力のほか、怒鳴る、侮辱する、脅すなどの行為、また性行為を強要する、避妊しないこともDVに相当します。警察のほか、以下の相談窓口も利用できます。
DV相談ナビ #8008(はれれば)
DV相談+(プラス)0120-279-889(つなぐ はやく)