子どもの教育方針で夫と対立。価値観の違いが決定的に…

幼児教室
※写真はイメージです
すべての画像を見る(全4枚)

「子どもが2歳を迎えたところで、近所の認可保育園のにあきがでたので、私も仕事に復帰することにしたんです。けれど、またお金のことで夫の嫌味がはじまりました。『俺の年収に比べたら、お前の稼ぎなんてしょうもない』『ショボイ稼ぎのために子どもを犠牲にするなよ』っていう。夫は自分が専業主婦の母親のもとで育てられて、私立の幼稚園から大学まで一貫校だったから、そもそも保育園に入れるっていう選択肢が気に入らなかったみたいです」

お受験に強いお教室みたいなところに通わせたいという希望も言われ、実際見学に行った春美さんですが、のびのび育てたいという考えに合わなかったそう。

「息子はじっと座っていられるタイプじゃないから、体験レッスンのときにも強い口調で注意されてばかり。先生の見本どおりにできなくても、みんなと少し違っていても、息子は息子なりにがんばっているのに、ずっと怒られていて、見ていて胸が痛くなりました」

価値観の違いが浮き彫りになり、息子がその板挟みになっている状態にも耐えられなかったといいます。

「夫もお教室の先生も『名門の幼稚園や小学校に入るには、逆算して今から知能を育てないと』って、まだ生まれて1年ちょっとの息子の人生が終わってしまうかのような切羽詰まった口調でいってくるんです。この状況から離れるためには時短でもなんでもいいから、とにかく私が働いて、収入を得ないとって考えました」

たまに育児をするだけでイクメン気取りの夫

イクメン
※写真はイメージです

ただ、夫は夫なりに子どもを立派に育てようと必死だったともいいます。医師という職業柄、平日の日中に休みがとれたときには、習い事の送迎やサポートをしていました。
周囲のママ友からは「パパが子どもと二人で出かけられるなんて、頼もしいし、うらやましい」と言われることも多かったそう。

しかし、「外面だけすごくいいんです。月に1日、そういう日があるかないかですが、パパがひとりで子どもを連れ歩いているとやっぱ目立つんですよ。その1日だけでイクメン面されても…」と困り顔の春美さん。

そしてご近所ママたちからの評判とは裏腹に、自分の思うような英才教育に反対の立場を表明する妻に対して苛立ちを募らせた夫は、この頃から手が出ることも増えていきました。

「子どものことを思っている気持ちは一緒。どっちも正義なんだけど、方向が真逆。だからものすごくいがみ合っちゃって、この頃は本当に息が詰まりました」

夫のDVが悪化し、ついに息子を連れて家出をしたお話はまた次回したいと思います。

◆このお話の続きはこちら!

セックスレスからモラハラ、ついに離婚調停へ。「悔しくて涙が」:春美さんの場合3

※パートナーからの暴力のほか、怒鳴る、侮辱する、脅すなどの行為、また性行為を強要する、避妊しないこともDVに相当します。警察のほか、以下の相談窓口も利用できます。
DV相談ナビ #8008(はれれば)
DV相談+(プラス)0120-279-889(つなぐ はやく)

みんなのセックスレスシリーズを一気読み!<無料会員限定記事あり>