80代母の白髪の楽しみ方
余談ではありますが今年85歳になる私の母は、今もしっかりと黒髪でおしゃれ、周りから驚かれる若さをキープしています。そんな母も50代後半頃からいつ白髪にしようかタイミングが難しいと嘆いている姿を娘はよく覚えています。
すべての画像を見る(全5枚)そんな母は80を過ぎての裏技として白髪と黒く染めた髪を上手くセパレーツさせて不思議なニュアンスを楽しんでいます。首から下の裾だけは綺麗な白を残して、トップのみを黒
く染めるという独自のスタイルを見出したようです。
そんな技をまだ見つけられない娘は、ちょっとチャレンジをしてみようと、心を決めました。
なによりも、周期が短くなった「染める」という作業が煩わしくなったことに加えて、果たして今現在の自分はどういった状態なのかが、わからないことがもどかしくて仕方なくなったのです。
白髪の「老け役」とリアルは全然違う
加えて、私の職業は俳優です。最近では孫を持つ役も圧倒的に増えてきました。昔と違い、今の世の中では若いおばあちゃんが主流ではありますが、ドラマの世界では老いを感じさせる役柄も必須です。
もちろん若い頃から老け役を演じることもありましたが、その際に髪につける白いドウランはやはりどこか不自然に見えます。せっかくの自前の白髪を使わないのは、宝の持ち腐れ。
現在「白髪染め」休止に挑戦中
ここはひとつ、確かめてみよう! というわけでしばらく染めることをやめてみることにしました。お正月を挟み3か月ほど経ってみると、なるほど自分が想像していたよりも、なかなかに白い輩は勢力を伸ばして来ています。
最近は「グレーヘア」というネーミングで中途半端な時期を乗り越える手法もあるようですが、たしかにこの時期をいかに清潔感を保ちながら乗り越えるかが重要です。そして初めて見る「わが老い」の現実をどう受け入れ、折り合いをつけていくかも肝心です。
新しい変化と思えば楽しくもなってきた
まぁ、何事もやがて訪れるものであるならば早めに取り込んでしまった方が、精神的に楽だと考えるのが私流。
実際に毎回のシャンプー後に変化している髪の色を見ていると、おもしろいことに、「生きているんだなぁ」と実感します。最初は多少なりともショックを受けましたが、染めるのをやめた時期がはっきりわかるように黒色と白色が別れて、白い部分が徐々に伸びてくる様は、なんだか自分の成長を見るようでもあり、最近は少し楽しくなり始めています。
どこまでも前向きな私ですが、染めてしまうのは逆にいつでもできるので、しばらくは変化を楽しんでみるつもりです。「自分が納得いく新しい自分に出会えることを目指して」。
2024年は少し揺れながら、前進しようと考えています。