50代になると暮らしの仕組みが整うなかで、体の不調が増えたり、疲れやすくなったりする人も。もうすぐ50代を迎えるライフオーガナイザーの尾花美奈子さんに、「40代のうちにやってよかったこと」を教えていただきました。40代の方はもちろん、50代以上の方も参考にできることばかりです。

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いつの間にやら40代最後の年になり、この10年を振り返ってみると、30代に比べてよくも悪くも無理ができなくなってきて、それまでのスタイルをラクな方向へ変えていった10年でした。その結果、現在の私は体や心への負担が少なくなり、楽しく過ごせています。
今回はその中で、「やってよかったこと5つ」を厳選して紹介します。

1:片づけ。ストレス減とうれしい節約効果

片づいたキッチン
片づいたキッチンでストレスなし。節約にも
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まず第一はなんと言っても「片づけ」です。元々ものは多い方ではありませんが、子どもが小学生になると学用品や私服が増えたり夫の趣味のものが増えたりして散らかりやすくなり、掃除のし辛さや雑然とした景色にストレスを募らせていました。

そこで一念発起をしてできるところから片づけていった結果、散らかったとしても、戻しやすく掃除も手早くできる空間になりました。家族に「どこにあるの?」と聞かれることも激減し、ひと声かければ自分たちでやってくれるようになって助かっています。
また、ものの管理がうまくできるようになったことで無駄買いも減り、節約にもつながったのはうれしい効果でした。

2:「~すべき」「~ねばならない」という頑固な思考を手放す

「母親なんだから」「主婦なんだから」「女性なのに」という言葉にプレッシャーやジレンマを感じる女性は多くいると思いますが、私の場合はとくに「母親」になってからがそうでした。
「家族の健康のために栄養バランスが取れたごはんを手づくりすべき」「子どもが将来困らないためにきちんとしつけけなければならない」「主婦たるもの家事全般できて当たり前」。そういった思いが根強くありました。

でも苦手なことのひとつやふたつあるのが普通の人間で、いろいろがんばってみたものの苦手なことはやっぱり苦手。家族のため、ひいては自分のためだった「~すべき」という思いが自分を苦しめることになり、そこでやっと「この考え方は違う」と気づきました。

牛乳と粉を混ぜるだけのプリン
牛乳と粉を混ぜるだけのプリンでも子どもたちは大喜びしてくれるのでよしとしています。

今では市販のポテトサラダや揚げ物を買うこともあります。値引き品を買えば手づくりするより安くすむこともありますし、「手を抜いたのではなく体を休める時間を捻出した」と捉えています。

この思考の変化によって自分で自分にかけていた鎖を外し、ラクになれたように思います。

3:他人の目を気にしすぎない。見栄を張ることを手放す

少なからず他人の目を気にしたり見栄を張ってしまうことはだれにでもあると思います。ただ私の場合、世の中の情報発信量が増えるにつれて過剰になってしまいました。

ひとつの情報でしかない検索結果を正解と思い込み、たとえばキレイな収納方法を真似してみたり同じグッズを買ってみたり。それが自分に合えばいいのですが、合わない場合はやはり続かず、できないことに落ち込むことがありました。

けれどあるとき、「悩みや問題を解決しようと調べていたはずが、なぜ余計に悩んでいるのだろう」と疑問に思い、それが他人軸に頼っているからだということに気づきました。
それからは「自分は自分。人は人」と吹っきれ、なによりも自分の価値観や理想を大事にして「こんな自分でもいい」と受け入れる姿勢ができたことで心が軽くなりました。