せっかく買うなら、長く愛せるものを選ぶ
ちなみに私が服を購入するときに値段以外で気をつけているのはシンプルさです。
それこそ若い頃は、流行を追ったデザイン性の高いものを買っていたのですが、結婚をしてから“ものを買う”ことに対して意識が変わっていきました。どんなものでも、“今”ではなく、“数年後”を見据えるようになったというか…。
せっかく購入するなら長い間、愛することができるものをと強く考えるようになり、数年先、まだその服を着ている自分を想像できて購入したときはいいものを購入したなと心が躍るような気持ちになります。家族を持つことで、将来の自分が想像できるようになったのが大きかったのかもしれないです。
それから私はベーシックなものを好むようになりました。1軍の洋服だと少なくとも5年以上は活躍させているのですが、これが突拍子もない目立つデザインだと、「またあの服着てる」って思われてしまうんですよ。“ケチ”といわれている私ですが、さすがにそれはイヤだなと(笑)。
●服の形はベーシックだけど「カラバリ」は豊富に持つ
あと形はベーシックですが、カラーはバリエーションをもたせています。そのほうが、絶対に違う印象を与えることができるはずなので。少ない服を着回している感じをあまり見せず、そして自分の好きな服だけでコーディネートするのは楽しみでもあります。
ちなみにベーシックな服は飽きがこないうえ、年を重ねてもいつでも着られるので、お得だなと思います。
ではすべての服が2千円かと言われればそうではなく、2千円の服を買うことで浮いたお金で普段は買わないけれど8千円くらいのワンピースを買うなんてこともあります。これは自分へのご褒美なんですが、それもまた楽しみのひとつ。
●「心を離さない服」は多少高くても買う
また、すごくお気に入りのデザインだったり、ずっと心を離さないものであれば、多少高くても買うようにしています。そこは自分の心に正直にというか。そうやって悩んで買ったものは、若いときのブランドの服とは違って長く着続けますから。
まぁこの年になって気になる服というのは、流行りにあまり関係がなく、どちらかといえば素材にこだわったものが多くなっていることも関係あるのかもしれませんが、長く愛することができる服を手に入れるのはやっぱり楽しい。欲しい気持ちは我慢せず、楽しみながら“ケチ活”を行うのが、私には向いているんだと思います。
松本明子さんの著書『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(アスコム刊)では、ほかにもさまざまな“ケチ活”テクニックを紹介しています。ぜひチェックしてみてください。