40代で結婚したイラストレーターの曽根愛さん。夫との日常生活でふと感じるおかしみを、マンガとテキストで紹介してもらいます。今回は、食事どきにありがちな問題について。
夫婦の愛が真に試されるとき、それは…
夫婦の皆様(夫婦でない人も)、『賢者の贈り物』というお話をご存知でしょうか?
ある貧しい若い夫婦、お互いにプレゼントするために、奥さんは長い髪の毛を売って夫に懐中時計の鎖を、夫は自慢の懐中時計を売って、奥さんのためにクシを買った、という行き違いが起こるのですが、お互いを思って取った行動が美しくすばらしいものだ! という、あらすじです。
タイトルは知らなくても、なんとなく聞いたことある方もいるかもしれません。私は浅い知識をごまかすために、たった今ウィキペディアで調べました。
それはさておき、夫婦がどれだけ相手を思いやっているか、というのは、食べ物を前にしたときにわかるのではないでしょうか?
えっ? 『賢者の贈り物』とか言っておいて、ソーセージの話~? と思った人もいるかもしれません。
でもソーセージ問題は、というか、食べ物をどう分けるか問題はかなり重要なのです!
3人兄弟の真ん中で育った私は、おやつ争奪戦、おかず争奪戦でいつも戦わなければならず、3つパックのヨーグルトを、2つも弟が食べたと言っては怒り、しゃぶしゃぶの肉を兄に取られたと言っては泣き濡れ…。
結婚するなら、絶対、私に食べ物を多く分けてくれる相手がいい!と、思っていました。(でも恥ずかしくて、自分からたくさん食べたい、とは言えない、なんとなく)
幸い夫は、だいたい私を優先してくれる感じで、おおらかな人と結婚できてよかった! と、日々感激していました。
しかし! マンガのとおり、とくになにも考えずに食べ物をよそっていたことが発覚。
しかも「食べたいものは普通に多めに食べてるよ」とのこと。
賢者でもなんでもなかったよ…。
さらに、夫も3人兄弟(の長男)なので、子どもの頃どうしてた? と聞くと、「いちばん上だから、いちばん多く食べてたよ」とのこと。
お~い、賢者どこいった。
あ~あ、一人で真剣に悩んでバカみたい、気づかい無用!
これからは食べたいものは遠慮せずにガンガン食べることにします。