やっと秋の気配がしてきたこの時季。「涼しくなるのと同時に食欲がモリモリわいてきた!」「秋はおいしいものがたくさんあって楽しみ」という方も多いのでは?
極端に食べ過ぎて体重オーバーにならないために、漢方コンサルタントの櫻井大典さんが、美容家・本島彩帆里さんとタッグを組んだ最新著書『やる気1%から始める やせる養生』(Gakken刊)の中から、きちんと食べながらもやせるために効果的な方法を教えていただきました。
2人で合計でマイナス30kg!食べ方と生活習慣の見直しでやせられる
すべての画像を見る(全4枚)我慢しないダイエットでやせたおふたり。
ハードなエクササイズや、1つの食材だけを食べ続けるような極端な食事法ではなく、食べ方と生活習慣を見直して、自分が「これならできる」「続けられる」ということを続けた結果、本島さんはマイナス20kg、櫻井さんはマイナス10kgの体重を落とすことができました。
そんな2人が口をそろえて言う、いちばん簡単なやせテクを教えてもらいました。
●いちばん簡単でお金もかからないのは「噛むこと」
「食べるものの種類をちょっと意識することも必要ですが、食べるときにあることをひとつ意識するだけでも、ダイエットにつながりますよ」(本島さん)。
「そう、お金もかからないし、めちゃくちゃ簡単なことです」(櫻井さん)というお話が。
「ズバリ、よく噛むことです」(櫻井さん・本島さん)。
「体質を問わず、どんな人にも有効なダイエット法です。まずは1口目だけでも、30回噛むように意識してみましょう」(櫻井さん)。
“噛む”だけでなぜダイエットになるのでしょうか?
「噛むことのいちばんのメリットは、胃腸の負担を減らす、ことです。胃腸が弱れば、体をつくる栄養や血、元気を生む元となる“気”を十分な量つくることができなくなります。体の中に不要なものが溜まっていき、それを排出する力も出せず、太ったり体調が悪くなるのです。噛むという行為は、単に食べ物を飲み込みやすくするだけでなく、消化のプロセスの第1段階なんです。よく噛まないで食べると、食べものの塊を小さくして消化液と混ぜ、ドロドロにするところまでをすべて胃が行うことになり、胃には大きな負担となるし、次の消化吸収器官である腸にも負担がかかるんです」(櫻井さん)。
●早食いクセの人はスプーンを小さなものに替えてみて
また、胃腸の負担を減らすことだけでなく、ほかにもメリットがあるそう。
「たくさん噛むと満足度が高くなり、物理的にも時間がかかるため、大量に食べる前に脳の満腹中枢から“お腹いっぱい”という信号が出ます。その結果、量を食べ過ぎる前に満腹を感じられる。ですから、よく噛むだけで痩せやすい体になっていくのです」(櫻井さん)。
でも、早食べがクセになっている人はどうすればよいでしょうか、という疑問には本島さんからのアドバイスが。
「私も元々食べるのがとても早く、そのせいでなかなか満足感が得られなかったり、同じ時間で人より多く食べてしまっていました。でも、調べるほどに早食べにはデメリットしかないことがわかり、どうすればやめられるかな? と多くの方法を試したんです」(本島さん)。
そのなかでも効果を実感したものを教えてもらいました。
「1つは、回数ではなく、“固形物が口の中で離乳食ぐらいになるまで”をイメージすること。普段早食いの人は、それだけでも噛む回数がかなり増えるはずです。離乳食よりさらになめらかになるくらいまで噛むのがベストですが、まずは離乳食レベルを目指しましょう。もう1つは、スプーンを小さなものに替えること。大きいスプーンで口の中いっぱいに入れてしまうと、かえって噛まずに飲み込むようにして食べてしまう可能性が高いので、小さいスプーンで食べてみましょう」(本島さん)。