思えば、地球規模の問題でも、隣と仲がいい国の話なんかはあんまり聞かないですね。隣への苦手意識は、なぜか古今東西ずっと人類に消えないものなので、この変革こそが平和へのカナメとなるかもしれません。

おそらく仲違いしているその人たちは、どこかソックリなのでしょう。だからあなたという、似てない第三者の味方を取りこみたくなるんですね。

人は驚くほど弱い生き物です。敵対したくなると、悪口などで威嚇しようとする。けれどその奥底にあるのは、弱さ、寂しさです。あいつと似た者同士と思われたくない、自分の方だけを見て、認めて欲しい、という単純で切なる欲求なんです。

職場での悪口はこれからも同様、聞いては受け流すしかないと思うのですが、これからはその話の、憎しみの中に潜む本人の悲しみ成分だけを抽出して、受け止めるようにしてみてください。きっと相手も軟化するでしょうし、あなたにとっては発見があると思います。こういうイサカイは今後も絶えず起こるものなので、あなたの人生の素養のひとつになるかもしれませんよ。

<清水ミチコさんがあなたのお悩みに答えます>

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