●「この人はすごい」と素直に受け入れた方が、人生は楽になる
すべての画像を見る(全2枚)ただ、こうした人は、当然周囲からは当然、嫌われます。若い頃ならまだ「まぁ、若いから仕方ない」と許されたかもしれませんが、60代で同じことをやっていたらあきれられるのは当然です。
さらに、次から次へと優れた人が現れるたびに、常に劣等感にさいなまれるので、精神的にもつらいものがあります。
ならばいっそ、すべての勝ち負けを捨てて、「この人はここがすごい」と素直に受け入れてみてはどうでしょうか。批判をやめてみるだけで、その先の人生はぐっと生きやすくなるはずです。
●肩書を気にしないことが「比べない人生」の大前提
「比べない人生」を送る上で、かなり重要なポイントだと思うのは「肩書をいかに気にしないでいられるか」です。
60代までの人生は、会社組織の癖が抜けず、肩書にとらわれた生き方をする人が多いです。
「課長よりも部長のほうが偉い」「小さな会社よりも、世間的に名前の通った有名な会社で働いているほうが偉い」など、どうしても肩書を持ち出して、他人と自分を比べ、評価してしまいます。
しかし、60代になれば、みんな一緒です。仮に出世競争に勝った人であっても、役職定年を迎えるので大半の人は会社に残れません。私たちのような医者も、仮に有名大学の医学部教授になれたとしても、65歳になって定年を迎えるとその座はなくなります。
なかには、それでも肩書を諦めきれず、会社を離れた後、知り合いの会社などに頼んで「相談役」や「顧問」、「名誉教授」などという役職をもらい、自分でつくった名刺に書きたがる人もいます。
ただ、肩書に固執すると、いつまでたっても「勝ち負け」の思想からは離れられません。
嫌われる60代にならないためにも、「勝ち負け」や「他人との比較」とはきっぱり決別してください。