ブロック塀と植栽を組み合わせで完璧な目隠しに
すべての画像を見る(全9枚)確実に外から見えなくするには、壁が有利。そこで道路に面している南側と西側の庭の入り口まで、ブロック塀を採用しました。
暮らしている住宅街では、ほかの家もブロック塀で区画されており、外観的にも地域になじみます。それに、ブロック塀なら、ウッドフェンスなどと比べてメンテナンスがラク。さらに、すき間もないので目隠しに最適です。
わが家では、白いレンガのように見える、おしゃれなブロック塀を採用。道路から見える白いブロック部分の高さは約177cmです。
道路から敷地のレベルが高くなったことも手伝って、ブロック塀があれば、室内はほぼ見えません。しかし、室内から外がまったく見えないようにするには、もう少し高さが欲しいところでした。
じつは、建築基準法の規制上、塀をこれ以上高くできなかったのです。悩む筆者に設計士が提案したのが「たりない部分は、目隠しになるよう、背の高い常緑の木を植える」ことでした。
常緑樹のシラカシを採用。ブロック塀に沿って、たくさん植えました。おかげで、100%とはいえませんが、室内からも外はほぼ見えません。
「植物で目隠しをすると、やわらかい印象になるので、ご近所への印象もいいですよ」。そう外構担当者が話していたとおり、とてもいい雰囲気。逆に室内から眺めても、無機質なブロック塀だけより、ずっとやわらかな印象に感じます。眺めもよくなり一石二鳥!
住んでから気になった部分には、ボーダーフェンスを設置
こちらは引き渡し直後の2年前の様子です。写真中央の隣家と接しているブロック塀は、もともとあった既存のもの。これは、筆者宅が建てたブロック塀より低いものでした。
じつはこのブロック塀自体が、敷地の境界線なのです。お隣との共有財産だったので、手をつけられませんでした。
目隠しとしては、高さの点で不十分。しかし、幸いなことに、隣家の建物とわが家の開口部が横並びで、視線がバッティングしません。お隣さんの庭木も立派だったので「ぜひ借景しましょう!」と外構担当者が、低さを生かした設計をしてくれたのです。
ところが…。住んでみたところ、この低いブロック塀を通じて、南側の道路からリビングが見えてしまうことに気づきました。また、お隣さんが木々を剪定しているとき、お互いがバッチリ丸見えで気まずかったことも…。
そこで自分たちで、人工木のボーダーフェンスを低いブロック塀に沿って取りつけました。高さは180cmの商品で、地面に突き刺して固定するだけの簡単なもの。ネットで購入し、組み立ても半日もかからず、取りつけが完了しました。
結果的に、わが家が設置したブロック塀よりも、ボーダーフェンス(写真中央部分)の方が高くなりました。気になっていた、道路から斜めの角度でリビングが見えてしまう問題も解決。お隣さんが剪定中でも、気にならなくなりました。
借景を考えて、ボーダーフェンスにしています。わずかにすき間がありますが、問題はまったくありません。
ちなみに、庭が外から見えないと、防犯上のリスクも高まる可能性があります。設計士からもその点は指摘され、わが家はセコムを採用しました。セコムを採用してでも、「プライベート感が守られる高い塀」と「外からの見えにくさ」を優先したかったからです。
この家に住んで2年。結果的に、外構計画を、ブロック塀と常緑樹の合せ技を採用してよかった! 絶対に隠したい高さまではブロック塀をつくり、たりない高さを植物で補う。プライバシーを重視する人にとって、このスタイルは満足度が高いと筆者は思います。
ちなみに植物は、日差しや土などの環境要因で、思い通りに葉がつかないことも。そもそも、どんな庭木を選ぶのかも重要です。プロへの相談は欠かせません。