●ラーメンやうどん、とんかつも一般家庭に浸透しつつある!

アメリカでは、「すしは買うもの」というイメージがあるのか、持ち寄りパーティに手製の巻きずしなど持っていこうものなら、いまだにとてもありがたがられます。一方で、ラーメンやうどん、とんかつは、専門店のブームとともに人気が沸騰し、今や家庭の食卓にも並んでいます。

ラーメン
すべての画像を見る(全7枚)

ラーメンはカップや袋のインスタント麺が昔からありますが、最近のスーパーには生麺タイプ、乾麺タイプの麺に加え、ラーメンのスープも単体でさまざまなフレーバーが市販されており、より本格志向に。テイクアウト販売が中心となったコロナ禍からの流れで、各ラーメン店も自宅で作るラーメンキット販売に力を入れています。

ラーメンは専門店で食べると1杯20ドル(約2800円)前後が相場のところ、ラーメンキットで自分がつくる分には若干割安になるようです。うどんも専門店が続々とオープン。ちなみに、シアトルにはそば店まであります。

とんかつも専門店に大行列。20ドル(約2800円)以上と、かなりの高級品です。ただ、ファミリー向けのとんかつキットがスーパーやコストコで売られていて、家庭でもつくれるようになりました。現地の日本人の間では普通に手間がかかる「ガッカリ」商品と不評なのですが、なじみのないアメリカ人にとっては、神秘の日本食が自分の手でつくれるうえ、個々の材料の調達が不要で手順もわかりやすく、魅力的に映るのでしょう。

ミールキット

わが家で定期購入している宅配の料理キットにも、ラーメンやとんかつのレシピと食材のセットが登場しています。試しにとんかつをつくってみたところ、アメリカ人向けにアレンジされているレシピで簡単にロースとんかつができ上がりました。油は少なめにして、フライパンで揚げ焼きにするのですが、意外とイケます!

日本だと、塩、コショウした肉を小麦粉、卵、パン粉の順にくぐらせますよね? このレシピは、塩、コショウ、ガーリックパウダー、パン粉を一緒くたにジップ式袋の中で混ぜ合わせ、そこにサワークリームでコーティングした肉を入れ、袋ごとしゃかしゃか振ると衣が程よくつく、というもの。千切りキャベツを添えてソースをかければ、しっかりとんかつの味です。