●70代からの台所は、そこそこにこぎれいならよし
すべての画像を見る(全4枚)置き場を決めても、しばらく使うことがなかった道具は、いざ使うときに出てきません。
ミルクティーをつくるときに使うデジタルクッキング温度計を挟むクリップは、温度計が壊れて棒状温度計に買い替えたときに、必要がなくなって引き出しに入れておきました。
壊れたと思っていた温度計が動いて、使えるようになったとき、クリップのことをすっかり忘れて、熱いなぁと思いつつ手で持って使ったのです。あるとき、引き出しを整理して思い出しました。「あら、これがあったんだわ」。
持っている道具を忘れるなんて、60代では考えられないことです。キッチンブラシと温度計クリップは台所の見えるところに吊るしました。落としぶたも見えないと使わないから、ガスコンロの近くに吊るしました。鍋敷きも吊るしました。台所に吊るすものがどんどん増えていきます。
これが70代からの台所。スッキリシンプルとは言えないけれど、そこそこにこぎれいならよし、としたい。
『70歳からの軽やかな暮らし 今ここにある小さな幸せを大事にする31の知恵と工夫』(PHP研究所)では、こちらで紹介した以外にも、石黒さんの暮らしを豊かにするアイデアが掲載されています。ぜひチェックしてみてくださいね。