ハウスメーカーサイドの説得で、フラットで美しい天井にするために、ダウンライトを使わずに家を建てることになった日刊住まいライター。代わりに間接照明を取り入れて、納得のできる気持ちよい空間ができました。吹き抜け空間のある戸建て住宅には、こんなユニークな照明プランもありかも!?
すべての画像を見る(全7枚)フラットな天井をよりきれいに見せたい
わが家が居室のダウンライトをゼロにした理由。それは、担当したハウスメーカーの営業担当者、設計士、インテリアコーディネーターさんの熱量によるものでした。
わが家の家づくりのコンセプトは「デザイン重視で家を建てる」。天井の仕上材である、無垢のタモ材にダウンライトの穴をあけず、きれいなフラットにする。そのために、大きな部屋にはダウンライトを採用しなかったのです。
実際のわが家の間取りと照明を紹介しましょう。
1階:LDK(間接照明が2灯)、浴室(ダウンライトが2灯)、脱衣洗面スペース(ダウンライトが2灯)
2階:子ども部屋スペース(間接照明が1灯)、寝室(照明なし)
※水回りスペースにはそれぞれダウンライトを設置してはいます。
こうして、わが家の照明の状況を見ると、みなさんは、「照明の数が少ない」「暗そう」「とくに2階は暗そう」と思われるかもしれません。
上を向く機会が多い家族。ダウンライトがなくてよかった
1階LDKの間接照明の様子です。細長いレールのような光が、左右の壁と天井のツラの部分、天井の端から端に渡って走っています。
その仕組みはというと…。ツラの部分を凹ませて、そこに細長いLDKのベースライト(オフィスや学校などで使われる、室内全体を照らす目的の照明)を連続して設置しました。
じつは、ハウスメーカーサイドからこの照明計画を提案されたとき、少し不安がありました。キッチンで作業をする際、本当に手元まで明るく照らしてくれるのか…。しかし、実際には問題はありませんでした。
また、ダイニングテーブルで読書をするなどの際にも、十分な明るさがあります。
さて、ダウンライトを採用しなかった結果についてですが…。
わが家はそもそも、吹き抜け空間が気持ちよいのが特徴の住まいです。吹き抜けを介して窓の外を眺めたり、階をまたいで家族と会話したり。なにかと顔を上に向ける機会が多いのです。
その際、天井がきれいでフラットだと、とても気持ちがすっきりします。これがもしも、天井にボコボコと穴があいていたら…。おそらく印象はだいぶ違ったのでは?
また、上を見る際に、ダウンライトの光が直接目に入っていたら、ちょっとしたストレスになっていた気がします。
2階は間接照明が1つ。ただし、将来に備え配線は実施
こちらは、2階の様子。左側が子ども部屋スペース、右側が寝室です。合わせて広さは22㎡ほどの広さがあるにもかかわらず、照明は子ども部屋スペースにある照明が1つのみ。
「暗くない? 大丈夫?」と思われる方が大半かと思います。
じつは家づくりの当初は、こちらの寝る部屋スペースにはダウンライトをつける気満々でいました。しかし、結果的にはつけない選択を。なぜなら、寝る部屋スペースに明るすぎる照明は不要と考えたからです。
ただし、保険もかけておきました。新築時では、ダウンライトやシーリングライトの採用は見送ったものの、配線計画だけは実施。将来なにかあった場合は、あとから照明を取りつけられるように備えています。