贈りものをする機会が増える季節。ここでは、好評発売中の『別冊天然生活 大切な人への贈りものとお取り寄せ』(扶桑社刊)より、贈りもののマナーについてご紹介します。ベストセラー『「育ちがいい人」だけが知っていること』著者の諏内えみさんにお話を伺いました。
贈りもののタブーと、もらったときのマナー
すべての画像を見る(全6枚)贈りものには、相手やシーンによってNGとされるものがあります。とはいえ、時代とともにタブーとされることも変化してきています。
「昔、マナー違反とされていたものはだんだん薄れていますが、お祝いやお見舞い、目上の方に対しては、相手の気分を害さないよう最大限の配慮を。タブーとされるものを差し上げるときは、『本来は失礼かもしれませんが、ぜひ使っていただきたくて……』など、ひとこと添えてみてください」(諏内えみさん)
贈りものやお祝いをいただいたときは、相手に無事に受け取ったことを早めに伝えるのがマナー。お中元・お歳暮、災害見舞いをはじめ、入学・卒業・就職祝い、七五三、成人など、子どもの成長に関するお祝いは、お返し不要とされていますが、地域により異なるので確認すると安心です。
●引越し祝いのタブー
引越しや新築祝いでマナー違反とされるのは、「火事」を連想させるもの。アロマキャンドルやお香など実際に火を使うものはもちろん、火を連想させる「赤いもの」も避けるのが正解。ラッピングも赤はやめておきましょう。
ただし、本人からホットプレートのような新生活に実用性があるものをリクエストされたときは、気にせずに贈っても大丈夫です。
●目上の方へのタブー
目上の方に贈ると失礼とされるのが、「文具」や「靴下・スリッパ」。文具は目上の方に「勤勉に励む」という上から目線のメッセージを送ることに。
また、靴下やスリッパは「踏みつける」という意味で嫌われます。ただ、筆やすずりのような本人の趣味に合うものや、冬に温かい靴下やスリッパなどは喜ばれることも多く、親しい間柄なら選択肢に入れてもいいでしょう。
●お礼はすぐに
いただきものをしたときは、すぐにお礼の連絡をするのが鉄則です。対面で受け取ったときはもちろんですが、郵送や宅配便で贈りものを受け取った場合は、当日か遅くとも翌日には先方に連絡を。電話やLINEでいいので、受け取ったこと、お礼、感想をひとこと伝えるようにします。
●贈りもの記録をつけるのもおすすめ
だれに何をいつ贈ったかを記録に残しておくと、次回の参考になって便利です。とくにお中元やお歳暮など、毎年必ず手配するものは、きちんと記録しておきましょう。だれからいつ何をいただいたかの記録も大事。お返し不要の小さないただきものは忘れがちですが、贈ったほうは覚えているものです。
『別冊天然生活 大切な人への贈りものとお取り寄せ』(扶桑社刊)では、ウー・ウェンさん、引田かおりさん、美濃羽まゆみさんなど、83人の方が実際に贈ったものや、お取り寄せしたものをご紹介しています。大切なだれかに、感謝の気持ちを込めてなにか贈ってみませんか? 内田彩仍さんおすすめのクッキー缶の表紙が目印です。諏内えみさんのマナーコラムつき。