姿勢の悪さで代表的な「猫背」。じつはそのままにしておくと、体のあらゆる不調の原因に。昨今、人の手を借りずに「整体施術のプロの技法」を自分で行える「自力整体」が話題です。今回、猫背を改善する方法について教えてもらいました。
すべての画像を見る(全4枚)日々、取り入れたい、猫背改善ストレッチ
『すごい自力整体』(ダイヤモンド社刊)を上梓した矢上真理恵さんも、かつては多忙により、心身に支障をきたしていたと言います。そこで救われたのが「自力整体」。今回、多くの人が抱える猫背について、体への影響と改善するワークを教えてもらいました。
●猫背の姿勢はつねに体に負担をかけている状態
「猫背とは、背中が丸くなったまま固まった状態を言います。猫背の原因は『悪い姿勢』による筋肉の緊張と、それにともなう胸郭や内臓の下垂です。
猫背の状態は大腰筋が縮こまり、それに引っ張られて背中が丸くなり、肩甲骨や胸周辺が凝って固くなっていきます。
さらに首が前に突き出ることで背中は広がり、肩甲骨周辺の筋肉は緊張を強いられ、胸周辺の筋肉はより硬く縮こまっていきます。内臓全体も下垂し、骨格全体のゆがみにつながります。
猫背の姿勢は一見ラクでも、実際は体に負担をかけているというわけです。
また、肋骨がつねに下がっているため、胸郭が緊張して、呼吸が浅くなりがちです。横隔膜も十分に動かせず、体はつねに酸欠状態。血液循環も悪くなります。
『正しい姿勢』とは、胸郭は上がっていて、肩は下がっている状態。つねにこの姿勢を意識すると、猫背を根本からなおすことができます」
●猫背・呼吸が浅い人のための「脇のばし」
「脇を気持ちよくのばして、胸郭の下垂を解消しましょう」
(1) 四つん這いから両ひじと頭を床へ
息を吐きながら、両ひじと頭を床におろす。
(2) 両手を合わせ背中をそらせる
おでこは床につける。
(3) 両手を頭のうしろへ
息を吐くごとに胸が床に近づいていくのをイメージしながら行う(※肩に痛みがある人は無理のない範囲で行う)。
『すごい自力整体』(ダイヤモンド社刊)には、他にも「悩み別の自力整体」を紹介しています。