年齢を重ねる中で、多くの人が直面する問題のひとつが「実家の片づけ」。現在50代、築50年越えの団地でのひとり暮らしを楽しんでいるというブロガーのきんのさんも、80代母の部屋の片づけの真っ最中。現在進行形で試行錯誤しているといいます。そんなきんのさんに、実際に片づけを進めてみてわかったことを教えてもらいました。
50代、親の住まいの片づけで心がけていること
すべての画像を見る(全5枚)50代になると、親の老いや介護の問題とセットで実家の片づけ問題が起きている人は多いのではないでしょうか? 久しぶりに実家に帰ったら、部屋中がものであふれ、足の踏み場もなくて「これは危険」と感じたという話はよく聞きます。
私自身もまさに今、この問題に直面し試行錯誤の日々です。数年前から「危ないから片づけようよ」「不用品は捨てようか」と親に話をするものの「自分で片づけるから」と取り合ってくれませんでした。そうこうしているうちに事態はますます悪化し、部屋中がものであふれ出しました。
このままではひどくなるばかり。あの手この手で月1回程度、休日に一緒に片づけを始めました。一緒に片づけ始めてわかったこと、これはやってはいけないと思うことがあったので参考になればと思い、まとめてみました。
●片づけの鉄則5つ
(1) 安全性重視
親が暮らしやすい空間をつくることが片づけの目的です。転倒など室内での危険性を減らし、探し物が見つかりやすく、親が居心地がよいと思える片づけでなくては意味がありません。自分のセンスは押しつけないように心がけています。
(2) 生活習慣重視
長年の生活習慣を尊重し、なるべくものを移動したり新しいものに変えたりしないようにしています。とくに認知機能が落ちてくると変化に対応できず、片づけたことで生活が不自由になる場合もあります。あくまでも不用品や危険を取り除くという視点で片づけています。
(3) 説得できると思わない
理詰めで説得しようとしてももめて疲れるだけ、親子でも価値観は違います。片づけはナイーブな問題なので、時間をかけて説得したつもりでも後日気持ちが変わることはよくある話。最初から親を説得できるなんて思わない方がいいです。私も何度も覆されました。
(4) 勝手に捨てない
不用品に思えても、親にとっては宝物だったりもします。勝手に捨てたことで気分を害し、2度と片づけさせてもらえなくなる可能性もあります。だれであれ勝手に捨てられると不愉快になるのは当然です。
(5) シンプル、ひと目でわかる収納にする
収納ワザは不要です。パッとみてわかる、直感的に理解できるシンプルな方法でなければ「あれどこに置いてあったっけ?」問題は解決しません。