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一転、大人の雰囲気でスローな曲を中心に歌い上げる。ロングコートのセットアップもよく似合う(撮影:田中聖太郎)
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続いて、ほんのりスパイシーな香りが漂うなか、シックなブラウンのロングコートに身を包み再登場したONEWは、イスに座ったまましっとりと「Yeowoobi」「Cough」など4曲を披露。感情たっぷりの豊かな声を、客席も息をのんで聴き入り、本人も感情が昂ぶったのか、「泣きそうじゃん。雰囲気がいいですね。皆さんがなにも言わなくても、心が伝わってきます」と満足気。

ピアノとギターの生演奏に合わせたバラードメドレーのパートでは、即興のギターに合わせてSHINeeの「View」を歌う場面や、K-POPコンサートでおなじみの通訳・根本さんとのかけ合いもあり、会場全体がほのぼのとした空気に。日本初披露となるドラマ『気象庁の人々』の挿入歌「Mind Warning」などを歌い、コンサートは後半へ。

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深海をイメージした美しい映像と、波打つようなドレープが入ったスカートレイヤードの衣装がリンク(撮影:田中聖太郎)

「Aqua」をテーマに、さわやかなマリンノートの香りが弾けるパートの始まりは、“深い闇の中でもそばにいる”というファンへの想いを歌詞に込めた曲「In the whale」から。クジラが泳ぐ幕の向こうで目をつぶり穏やかに歌う姿は、じつに神秘的で儚げ。そこからライブ終盤に向かい、ダンサブルな新曲「Expectations」、イスを使い妖艶に踊る日本語曲「Beauty」で、セクシーな一面を惜しげもなく見せてくれるONEW。歌い終わると少し照れながらも、客席とのコミュニケーションを楽しみます。

そのままセンターステージで始まったMCでは、「今回は、韓国語でずっと歌うから、皆さん大丈夫かな? と思ったけれど、理解してくれてありがとうございます。皆さんの気持ちが僕の力になって、本当にうれしいです。じつはさっき、泣いちゃった!」と感無量の様子。再び声援で応えるファンに、「あー、うれしい! 皆さんの声を聞けるのが、本当にうれしい。癒やされる~」と、重ねて感謝。

メインステージにゆっくりと戻りながら、オーディエンスからのリクエストを受け、徳永英明さんの「レイニー ブルー」をアカペラで歌うと、その圧倒的な声量と伸びやかさに、会場からどよめきが起こります。「最後の曲です」と歌った「No Parachute」の終わりには、暗転の瞬間に新たな香水が印象的に香り、ここで本編が終了。