●いくつになっても恋愛やスキンシップは大事

中道あん
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平野 恋愛はね、いくつになってもしたほうがいいと思いますよ。

中道 でも、出会いがないですもん。男性といったら、宅配便のお兄さんくらいしか、普段口をきくことがなくて(笑)。

平野 そういうことをおっしゃる方は多いけれど、違いますよ。出会いはあるけれど、見過ごしているのだと思います。だからといって、やみくもに出会いを求めたらあきまへんね。自然と人生の流れに沿ったところで、この人! という感じの出会いがある気がしますね。

中道 女性のほうが平均寿命は長いから、いずれおひとりさまになる確率が高いじゃないですが。ですから、今からでもパートナーをつくっておくことは、人生のテーマなのかもしれませんね。籍を入れるか入れないかは別として。ひとりでもすごく楽しいですけれど。ところで、平野先生のだんなさま、かなり年下なのですよね。すごい(笑)。

平野 アメリカでは年齢を聞かないから、長い間、15歳も年下だとは知りませんでした。アメリカ人だと思っていたら、つき合い始めて1年ほどしてからウクライナ系アメリカ人と知ったのですよ。もともとはシャイな男性でしたが、結婚してみたらかなり違っていて、短気で気分屋のところもあるし…。もう本当にねぇ(笑)。面倒なことはたくさんあります。でも、それをおもしろがって生きていかないといけないと考えています。

中道 一般的に女性は元気ですが、男性は元気がないですよね。70歳を過ぎると、男性はますます元気がなくなる。同窓会の写真を見せてもらったら、女性はきれいな人が多いけれど、男性はくたびれていて、ダンディーな紳士はあまり見当たらない。それはどうしてでしょう。奥さんにエネルギーを吸い取られているからでしょうか?

平野 そうかもしれませんね(笑)。でも、外国人男性はちょっと違うかもしれませんよ。外国人男性の場合、パートナーとの関係はとてもフェアである気がします。妻だから、主婦だから、母親だからといった立場ではなく、ひとりの人間として尊厳をもって接してくれる。
夫婦の間でいつまでも恋人同士のような恋愛感情はなくてもいいと思うけれど、スキンシップは大事にしないといけません。セックスということではなく、手をつなぐとか、ハグするとか、キスするとか、そういうことは年齢に関係なく大切にしたほうがいいと感じています。

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