●世間とのズレを調整するのが20代まで。40代は自分とのズレを見直す時期

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©田房永子
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田房:最近、上の世代の方の働き方が気になるようになってきました。というのも40代に入って「私はもう中堅のポジションなんだ」と急に意識するようになったんですね。
30代までは、20代の新人の頃と変わらず「みんなから吸収しなきゃ」という感覚でいたんです。でも最近、20代の同業の方とやりとりをしていて、教えを乞われる側なんだと気づいて衝撃を受けました。青木さんもそういうことはありますか?

青木:すごくわかります! 30代は「わからないから教えてください」がギリギリ通用したけれど、40代も同じ気持ちでいると周りがぽかんとしてしまうんですよね。現場でいちばん年上のときもありますし、若手だなんてもう絶対言えないなって。

田房:多分、自分では堂々としているくらいがちょうどいいんでしょうね。そうすると周囲からは落ち着いて見えるんだろうなと。

青木:そうなんですよね。「ちょっとスベっちゃってすみません」みたいに振る舞うと、みんなが反応に困ってしまう(笑)。年齢と人づき合いでいうと、私は40代になってから、だれに対しても敬語で話そうと決めたんです。親しくなると世話を焼きたくなる性格なんですが、好きでやっていたはずなのに、「感謝してくれない!」と爆発しがちだったんですね。母が亡くなって私自身も病を得たときに、自分を180度変えて生き直しをしようと思って。人との距離を適切に保つために、娘にも後輩にも基本的に敬語で話すようになりました。

発売中のESSE2月号では、ほかにも青木さん、田房さんが考える「40代でやるべきこと」や読者からの悩み相談まで、たっぷり伺っています。ぜひご覧くださいね。