●それぞれのキャラクターの気持ちで物語を動かす

(C)フジテレビ
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魅力的なキャラクターや、俳優さんたちの引き込まれる演技はもちろん、本作の魅力はそれだけではありません。 今回、物語のつくり方でも意識したことがあった、とプロデューサーを務める村瀬健さんは話します。

「今回は、人の心を丁寧に描いて、人の感情で物語をつくろうっていうのは最初からすごく話していたんです。なにか事件を起こして、その事件をきっかけに話が展開する、みたいなつくり方ではなくて、それぞれのキャラクターの気持ちで物語を動かしていこうと」

生方さんも、プロット(ストーリーの要約)は書かず、あくまでも「人の感情で物語をつくる」ことに徹したそう。

「簡単に言うと、『こういうとき、紬はきっとこんな気持ちだろうな、だったらこう言うだろうな』とか、『そう言われたら想だったらこう返すだろうな』っていうのをどんどんつなげていく、みたいなやり方です。キャラクターたちが頭の中で勝手にしゃべってくれるような感覚なんです」(生方さん)

●好きも嫌いも含めた“感情”を丁寧に描く

視聴者が登場人物たちの物語にすっかり心をつかまれたのも、そんな風に「感情」を大切に、丁寧に紡がれていたからこそ。

「『好きとか嫌いとか、いろんな意味を全部含めた上での“感情”を丁寧に描く』ということを本気で貫いてきたドラマだったので、それが多くの人に受け入れられたことをものすごく嬉しく思っています。しかもみなさんがそれをじっくりと味わってくださっていることには感動すら覚えてますよ」(村瀬さん)