53歳の漫画家・古泉智浩さん。古泉さん夫婦と母(おばあちゃん)、里子から養子縁組した小2の長男・うーちゃん、同じく里子から養子になった長女・ぽん子ちゃんという家族5人で暮らしています。今回は、映画と野球についてのお話です。

養子の小2・うーちゃんの「宿題しない問題」が解決した唯一の方法

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ぽん子ちゃんと映画へ。うーちゃんは少年野球にスカウト!?<古泉智浩の養子縁組やってみた102>

養子の小2の男の子のうーちゃんはポケモンと野球が大好きで、ほかのことにはさっぱり関心を示しません。
僕は映画が好きで子どもと一緒に映画を見に行くのを楽しみにしていますが、うーちゃんと最後に見たのは『劇場版ポケットモンスター ココ』で、それからなにに誘っても断られます。映画館がそもそも好きでなないようで、無理強いするのもかわいそうなので、毎回一言誘って断ったらそれ以上誘わないことにしました。

一方、4歳のぽん子ちゃんも養子ですが、彼女はなにに誘っても大体断らず応じてくれます。お出かけが大好きで、内容はどうでもいいのかもしれない感じもします。
そうしてぽん子ちゃんとは『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園』『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021』『シン・ウルトラマン』『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』『バズ・ライトイヤー』『パンダコパンダ』などだいたい2か月に1回くらいのペースで見ています。

 

●ぽん子ちゃんが見たいのは女児向けアニメ。でも古泉さんは抵抗があり…!?

ロビーでプリキュアを見たがるぽん子
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『パンダコパンダ』を見に行った日はちょうど映画のプリキュアをやっていて、ロビーにはプリキュアの髪飾りをつけたり、プリキュアのポップコーンのケースを抱えた女の子がたくさんいて非常に困りました。
ぽん子ちゃんが見たいのは断然プリキュアですが、僕のようなおじさんがいくら子ども連れとは言え、プリキュアを見に行くのは田舎では問題があります。都会のような多様性が認められている社会ではまだまだありません。(※個人の感想です)

『パンダコパンダ』は僕ら以外、ほかのお客さんがいない貸しきり状態でした。それは、ぽん子ちゃんが飽きて歩き回ったとしても迷惑にならないから逆によかったです。

パンダコパンダを口ずさむぽん子

会場を後にするときには、「パンダコパンダ、パンダ!」とテーマ曲を口ずさむほど楽しんでもらえた様子でした。プリキュアはママと見に行ってほしいです。

 

●努力が実ったうーちゃん。少年野球チームからスカウトです

うーちゃんは、地元の少年野球チームに1年生のときに体験入会していたのですが、3年生になったら入ると言って入会に至りませんでした。しかし、僕とキャッチボールしたりおばあちゃんとバッティングセンターに行ったり、神社で4年生のお友達と野球遊びをするなど日々個人練習に励んでいました。

去年のクリスマスプレゼントは、バッティングネットで、ガレージでトスバッティングを時々していました。体が細くて体重が20kgくらいしかありません。ズボンの裾の長さに合わせて買うと、ウエストがゆるゆるです。そのため、足首丸出しのつんつるてんのズボンを履いています。

バッティングセンターのボールは体格で負けて全然ヒットが打てません。パワーをつけるにはたっぷり食事をとって、筋肉をつけて体重を増やす必要があります。

神社や裏の駐車場でキャッチボールをしていたうーちゃんを少年野球チームの監督さんが見かけて、メールを下さいました。野球を熱心にやっているようなので、また体験に来ませんかというお誘いでした。監督直々に誘って下さるなんて、こんなありがたいことはありません。

そうして体験会に行くと、小学校の同じクラスのお友達もいてほかにも2年生がいる中、日々の努力が実ったのか、チームメイトと比べてけっこう上手でした。送球が強くて速い球を投げ、コントロールも悪くありません。

ボールを投げるうーちゃん

僕とキャッチボールをしていると、サイドスローやアンダースローなどいろいろな投げ方をすぐにしたがりますが、コーチがこうして投げるんだよと基本に忠実なオーバースローを教えると素直に従います。
ボールキャッチの仕方も、変に体をひねって捕球しますが、そうじゃなくて体の真ん中でグローブを構えて採るんだよと僕が言っても、この方が捕りやすいと言って全然聞こうとしないのに、コーチの言うことは素直に聞きます。なんだよ、と思いますがそうして教えてもらえるのはとてもありがたいです。僕にはできない理にかなった説明があります。

朝の9時集合で柔軟体操をしてランニングなど基礎体力のトレーニングをしてもらえるのも非常にありがたいです。また、声を出して挨拶をしたり団体行動をするのも非常にいいことです。
体験はお昼で終わりなのですが、何度も参加しているうちにお弁当を持って行って午後の練習にも参加するようになりました。ノックで走り回って、何度も何度もキャッチして投げて「お願いしまーす」と大声を張り上げて、そんなのを朝から夕方まで土曜日と日曜日にやっているのは、体力がつくし、お友達もできるし連帯感みたいな気持ちも育まれるだろうし、とってもいいことです。

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