●義姉もモラハラに耐え続け…「子どもがいるから別れられない」
自分の思うようにいかない場面で大きな声を上げて罵声を浴びせるのは夫だけでなく、義理の兄も同じでした。お義姉さんも言葉の暴力に長年、耐え続けていたのです。
なので私の夫のモラハラが始まったときも、お互い「子どもが大きくなるまではがんばろう」と励まし合いました。
浮気している側が逆ギレするなんておかしいと思われるかもしれません。当時の私は家の中で大きな声で怒鳴られると、そういう家庭で育った人なので仕方ないのかなと考えたり、レスのきっかけをつくった立ち合い出産を望んだのは私だし、ほかにもこっちになにか悪いところがあったのかなと自分を責めてしまったのです。
夫との溝はいっそう深まり、レスも解消することなく、必死に子育てをしながら時間が過ぎていくなかで夫のモラハラはどんどん悪化。私の心と体は、しだいに病に蝕まれていきました。
●我慢を重ねてうつ病に。それでも繰り返す夫の浮気
下の子が小学校へ入学し、自分の時間がもてるようになった頃、ふと涙が止まらなくなる日々が続きました。おかしいな、気のせいかな、と自分に言い聞かせていましたが、徐々に無理もきかなくなり、ついに病院へ。うつ病と診断されました。
夫との問題がいちばんの原因だったこともあり、医師から「一度、旦那さんも一緒に来院してください」と言われたのですが、夫が病院へ付き添ってくれることはありませんでした。そのとき、この人にとって私の命はどうでもいいんだなと思い、ようやく離婚を真剣に考え始めるようになりました。
そんなときです。A子とまた浮気していることが発覚。家族会議で別れると約束をしてから5年が経っていました。
コソコソと電話をするために庭へ出て行ったり、トイレへ行くときもスマホを持ち込んだり。またなにか始まったなとは思っていたのですが、気になってスマホを見てみたら、またしてもA子との写真が…。一緒に食事やドライブへ出かけている様子で、怒りを通り越し、呆れと嫌悪を感じました。
このときばかりは義理の父も激怒し、私の味方をしてくれました。肝心の夫は5年前からなにも反省していなかったんだなと思うと、もう悲しみの感情すら湧いてきません。こんなことならもうA子の方へ行ってくれればいいのにとも思ったほど。
しかしA子にはA子の家庭があり、たぶん夫はA子が離婚しない限り、自分からはそれ以上踏み込めない様子でした。そして私自身、心身ともにボロボロで、もうA子と戦う力は残っていませんでした。
そんななか、世界は突然のコロナ禍に。浮気相手どころか友達や会社の同僚にも会えなくなった夫は飲酒量が増えてゆき、さらに事態は最悪の展開へ…。
続きは12/10に公開予定です。お見逃しなく!