●忘れられないあの衝撃なCM…
現在のガリガリ君の販売価格は税抜70円。これでも十分安いですが、6年前までは“60”円でした。値上げの際に話題になった謝罪のCMを今でも覚えているという方も多いのでは？ あまりの衝撃性に、なんとニューヨークタイムズでも取り上げられたのだとか。
「企業努力のもと、25年間変わらない60円という価格でしたが、『物流費の高位安定』、『原材料やスティックなど包装資材の価格高騰』などさまざまな要因が重なり、ついに限界がきたところで、1年見送ったうえ2016年に70円へ値上げしました。
長年据え置いてきた60円という価格なので、社内では当然値上げに対する厳しい反応を覚悟していました。だから、『値上げに関する取材申し込みにはすべてに対応する』という考えのもと、テレビや雑誌、Webサイトなど、あらゆる取材を受けたんです。誠心誠意の対応に努め、それを通じて弊社の姿勢や考えを理解してもらえたことで、結果的に「これまでよくがんばった」という好意的な意見につながったのではないかと思います」
そして気になるのが2022年。原材料の高騰でさまざまな商品の値上げが発表され、赤城乳業も例外ではなく29品目のアイスで価格を見直すことになりました。しかし、ガリガリ君はなんと70円のまま…！ 実際にガリガリ君の値上げ予定などはあったのでしょうか？
「70円にこだわる大きな理由には、ガリガリ君には、『子どものおこづかいで手軽に買える』、『子どもの味方でありたい』という、昔からずっと変わらないコンセプトがあります。
また、かつてガリガリ君を購入していた子どもが大人になって見かけたときに『価格が昔のままで懐かしい』『こんなに安かったんだ…』とまた手に取ってくれるということがあるんです。だからこそ、今ガリガリ君を買ってくれている子どもたちが40年後も買ってくれるためにも、今回は値上げせずに70円の価格を据え置くべきだと判断しました」
変わらない価格の裏には、未来を見据えた“人と企業の想い”があったからこそ。こうした熱い想いを感じるとこれからもガリガリ君を応援したくなりますよね！
●ガリガリ君はすべての人の弟的存在！
最後に、メーカーとして「ガリガリ君」が愛され続ける理由について尋ねてみました。
「大前提として安心安全で品質のよいおいしい商品を届ける考えを守り続けていることも、商品が長く愛されるための基本だと思っています。ガリガリ君は『お客さまの目線以上にならないように』というのが、生みの親からずっと言われてきたことのひとつです。
ガリガリ君はすべての人の弟のような、『元気で、楽しく、ちょっとくだらない』『またなにか変なことやってるな…』といった立ち位置をベースにした商品開発やマーケティングを続けてきたことが愛着を持たれている要因だと思います。
そして、企業メッセージ『あそびましょ。』のとおり、遊び心を大切にした商品・話題を提供し続けています。お客さまに『次はどんな味が出るんだろう？』『こんなにおもしろい商品が出てる！』と、商品を通して楽しくなったり幸せになったりできるきっかけがつくれていたら、私たちもとてもうれしいです！」
味や価格、すべての面で私たちに驚きや楽しみを与えてくれる赤城乳業。誕生秘話や想いなど知るとよりガリガリ君を食べるのが楽しくなりますよね！ これからどんな味が出てくるのか楽しみです。ぜひガリガリ君を見かけた際には手に取ってみてはいかがでしょうか？
