●涙なしでは語れない!ガリガリ君の誕生秘話
40年以上愛され続けているガリガリ君ですが、そのルーツは1964年に発売された「赤城しぐれ」というアイスにあります。
すべての画像を見る(全12枚)赤城しぐれはカップに入ったかき氷味の草分け的なアイスで、当時30円というお手頃価格とおいしさから、一時期は品薄状態になるなど爆発的なヒットを記録! 順調に販売数を伸ばしていったかのように思えましたが、1970年代に起こった「オイルショック」によって運送費や材料費が高騰。
そこでコストの増加をなんとか乗りきろうと、価格を30円から50円に引き上げることに踏みきりました。しかし、予想に反して競合他社が値上げを見送ったことで、赤城しぐれの販売数が激減。その結果、会社が傾きかけるという絶体絶命のピンチに陥ります…!
その打開策として考えられたのが、ほかでもないガリガリ君です。「子どもが遊びながら片手で食べられるかき氷(赤城しぐれ)をつくりたい」という想いで開発がスタートし、試行錯誤を繰り返しながらついに1981年。
かき氷にアイスキャンディーでコーティングすることで、溶けにくく棒が抜けない、今も愛され続ける国民的アイス「ガリガリ君」が誕生しました!
●「君」をつけた意外な理由って?
当初は氷をかじるときの擬音を表現して「ガリガリ」という商品名で進めていましたが、社内で「ガリガリだとなんだかさみしい」という意見も挙がったそうです。それに対して、当時の専務(現会長)が「じゃあ、“君”をつけよう!」と提案。満場一致で賛成したことで、「ガリガリ君」という名前に決定しました。
また、ガリガリに「君」がついたことで、当初は考えていなかったキャラクターも必要という話にまで発展! コンセプトの「青空の下で、子どもたちが遊びながら食べられる」に合わせて、ガキ大将をイメージしたキャラクターが同時に誕生しました。
発売当初のフレーバーは当時人気の炭酸飲料から着想を得た、ソーダ、コーラ、グレープフルーツの3種類を販売。今でこそソーダ=水色というイメージがありますが、ガリガリ君が発売した1980年代前半は、ソーダをイメージした商品は透明や緑色のものが多かったのだとか。
しかし、ガリガリ君は「青空の下で、子どもたちが遊びながら食べられる」、「空と海に共通している色」ということにこだわり、あえてそれまで主流ではなかった「水色のアイス」に。これが今の「ソーダ味といえば水色」につながるきっかけだといわれています。