1階を「楽しむための間取り」にするために、洗面所と浴室、ランドリールームを2階に配置するという家づくりをした日刊住まいライター。充実した自分の時間が持てるうえに、家事もやりやすいと大満足の結果になりました。「2階の洗面所が便利」な理由と、間取りの中身について詳しく語ります。

2階の洗面室への動線
2階の洗面室、じつは使い勝手がいい
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家時間を楽しむためにメリハリのある間取り計画に

わが家は夫婦、8歳の長男、6歳の二男の4人暮らし。1年半前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。その際、「1階は、一日を長く過ごすことから楽しむ場所」に「2階は、その目的以外の場所」にと、メリハリをつけた間取りを計画。

1階:
緑の豊かな庭が望めるLDKと、これに隣接する多目的ルーム(趣味室)にできるだけ多くのスペースを割く

2階:
寝室、子ども部屋、浴室、洗面所、ランドリールームを配置。効率的に家事ができるようにする

そんなわけで、洗面所は2階に配置。1階の水回りは割り切って、あえてトイレと小さめの手洗い場だけとしたのです。

 

2階の間取り図

こちらがわが家2階の間取りです。ピンクで囲ったところが水回りになります。

2階に洗面所を置くことについては、賛否分かれると思います。筆者が実際に1年使ってみた感想をお伝えしていきましょう。

まず、「2階だと不便か?」ということについて答えると、今のところ、そう感じたことは、ほぼありません。家族も同じ意見です。むしろ非常に気に入っています。

その理由は3つ。
・目的に合わせたメリハリある間取りにしたことで、洗面室が満足いく広さになった
・生活圏のリビングに、雑音が届かない
・リビングから洗濯物が見えない

 

2階にしたことで十分な広さを確保できた

見栄えのいい洗面室

わが家の2階洗面所は、朝日がたっぷり入る気持ちいい場所。身支度していると、元気がみなぎってきます。ちなみに、洗面台と収納はLIXILのもの。

 

洗面室と浴室の関係

洗面所は浴室に接していて、脱衣所も兼用。広さは、大人2人がいても、余裕十分です。広いので、子どもたちの体をふいたり、着替えさせたりする際、筆者にストレスがありません。

 

洗面室とランドリールームの関係

なお、洗面所の隣(浴室とは逆)にはランドリールームがあります。じつは家づくりの際、家事のしやすさを考えて、「浴室・洗面所・ランドリールーム」を、どうしても連続させたかったのです。

家族が2、3人いてもスムーズに動けて、しかも3室をつなげる間取りにしたい。そのためにも、1、2階の間取りにメリハリをつけて、洗面所を含めた水回りを2階にする必要がありました。結果的に、その使い勝手はかなりいいです。

たとえば、予洗いについて。汚れのひどいものは、洗面所で洗って、すぐ隣の洗濯機に入れることができます。ちなみに、わが家の洗面所のシンクは、広めのスクエア型を採用。なので、スロップシンク(掃除用の大型流し台)がなくても、とくに困っていません。

洗濯機から取り出した洗濯物は、そのままランドリールーム内で干します(花粉症対策のため、筆者は外干しをしない)。移動距離はありません。

そして、洗濯物が乾いたら、同じく2階にあるウォークインクローゼットへ収納。同じフロアで、洗濯と収納が完結してしまいます。

また、寝室とランドリールームが同じフロアなのも、結果的によかったです。布団カバーなど、重くてかさばる寝具を運ぶ距離が短くてラク。

以前の住まいでは、2階の寝室から、布団カバーなどをはずして、1階の洗濯機で洗って干して、また持って上がって取りつける…という流れでした。

ラクになったので、以前より頻繁に寝具を洗っている気がしています。

 

寝室と洗面の関係

写真右が浴室の扉で、中央は寝室。浴室と寝室がどちらも2階なので、夜の時間の動線もいいです。

入浴後、歯磨きをすませて、そのまま寝室へ直行。「また1階に降りて、上がって来るのも面倒」と思うと、リビングやキッチンでダラダラと過ごすこともなくなりました。早く寝室へ足が向かうという思わぬ効果も(笑)。

ただ、水分補給は必要なので、筆者は夜、水を水筒に入れて2階に持ち込む習慣に。お風呂のあとは1階へ降りなくていいようにしています。