幼い頃は、一緒に過ごすことに抵抗のない男女きょうだいも、やがては思春期を迎えます。着替えや入浴、個室として過ごす部屋…。家づくりの際は、子どものプライバシーの配慮も重要なポイントになってきます。3人の男女きょうだいの親である日刊住まいライターがハウスメーカーで家を建てた際、実際にどのような間取りの家にしたのか紹介。
すべての画像を見る(全5枚)わが家は子どもが1男2女での家づくり
筆者が家づくりを計画したのは、家族構成がすでに定まっていたタイミングです。構成メンバーは「夫婦ふたり+長女8歳+長男6歳+二女4歳」。男女が混ざったきょうだいを含む5人の一家。
そのため家づくりでは「将来、異性のきょうだいが暮らしやすい」という点にも気を配りました。
実現するために、筆者がこだわったポイントは以下の3つ。
1.洗面室と脱衣室を分ける
2.ファミリークローゼットをつくらない
3.男女の子ども部屋を隣接させず、間に廊下をはさむ
順番に、解説していきます。
洗面室と脱衣室を分ける
家族のだれかが入浴中でも、気兼ねなく洗面所が使えるように、脱衣所と洗面所を分けました。ハウスメーカーからも説明があって、最近では家族構成にかかわらず、この間取りを採用する家が増えているそう。
洗面所の使い勝手が上がるこの間取り。じつは、入浴する方もメリットが。なんの前触れもなく浴室の扉があけられてしまうことがないので、安心できるのです。
将来、思春期になった子どもたちも、上記の2つのメリットで、快適に水回りを使えるのではないかと筆者は考えています。
ちなみに、脱衣所と洗面所は、引き戸で間仕切りをしています。理由は、鍵つきにしたかったから。もっともハウスメーカーには、仕切りをロールスクリーンやカーテンにすれば減額できるとアドバイスをされました。どちらにするかは、それぞれの家族の好みで変わるかもしれません。
●もちろんデメリットもある
デメリットは、洗面脱衣を一緒にした間取りに比べて、床面積を多く割く必要があるということです。
とはいえ、わが家ではこのデメリットすらもメリットに思えています。引き戸をあけ放しにすれば、空間が広く使えます。これが大人たちにとって、幼い子どもたちを入浴させたり、服を着させたりするのにとても便利。
みんなが一斉にお風呂から上がっても、渋滞にならずに、助かっています。
ファミリークローゼットをつくらない
洗濯物を1か所に収納でき、洗濯動線としてはとても便利なファミリークローゼット。共働きで家事の時短が必須の筆者宅も、便利そうだとは思いました。
しかし、男女の子どもたちが思春期になる頃、同じ場所に衣類(とくに下着)があることや、そこで着替えることは現実的ではないと想像。ファミリークローゼットは不採用にしました。
代わりに、衣類の管理は各子ども部屋で行うプランに。写真の中央にあるのは、子どもの衣服を入れる可動収納です。
現在わが家では、洗濯が終わった衣類は、子どもたちが自分で自室に片づける、というルールに。結果、幼い子どもたちも、「自分だけの部屋」という特別感にワクワクしながら、競い合うように、各自の部屋でお片づけをするようになりました。