ペットと暮らすためのこだわりポイント
廣瀬さんはこの空間を縦横移動するネコと平面移動する犬がストレスなく、そして同時に人間も快適に過ごせる家をつくり上げました。
「ネコの街には都市計画の概念を応用しました。たとえばネコの道は行き止まりがなく見晴らしよく通し、ランドマークになるものや外を眺められる窓をつくる。室内でネコが暮らすためには刺激やエンターテインメント的要素も必要なんです」(廣瀬さん)
1.行き止まりのないキャットウォーク(図面A,B,C,D参照)
すべての画像を見る(全24枚)「キャットウォークをつくる際は、大通りと小道を用意してあげることが重要」と廣瀬さん。そのためには架構段階からネコのことを考えているそうです。
2.爪とぎ用の柱もあります(図面E参照)
ネコが登っているのは、サイザル麻を巻きつけたポール。爪とぎや垂直移動する際の登り棒になったりします。上部に見えるのは、組子でつくられたキャットウォーク。
3.トイレは2つの個室を完備(図面F,G,H参照)
上の写真はアトリエ(廣瀬さんの事務所)にあるネコ用トイレ。
こちらは1階のLDKにあるネコ用トイレ。
人間のトイレの隣にあるので、ネコトイレのチェックも頻繁に行えます。ネコ砂のすぐ上の壁には換気扇をつけて、イヤなにおいも常時排出。
4.ロフトの隅にお昼寝専用ベッド(図面I参照)
アトリエ上のロフトの隅っこには、かわいいベッドが2つ。ひとりになりたいとき、遊びたくないときはここで静かに過ごす、個室のようなスペースです。
5.いつでも屋外の景色を見られる窓(図面J参照)
廣瀬さんいわく「ネコにとって窓からの景色はテレビを観ているようなものなんです」。道路に面した壁には横長の窓が。反対側には傾斜地から下方を望める大きな窓がつけられました。
6.収納家具もネコ階段に(図面K参照)
アトリエのデスク脇にある間仕切りを兼ねた収納棚。これも階段状に配置することで、ネコ階段として機能します。2匹は仕事の様子をじっと眺めていることもあれば、遊んで、とジャマしにくることも。
7.LDKの一角に犬用トイレ(図面L参照)
1階の居住スペースで暮らす犬のためのトイレは、LDKの一角に。シートを敷いた右スペースにはもちろん、換気扇もつけられています。左は移動用のキャリーケース置き場。
8.家じゅうを自由に動けるネコ階段とネコドア(図面M,N参照)
上の写真は、アトリエのネコトイレへ通じるネコドア。
こちらの写真の奥に見えるのは、2階から地階までつながるネコ階段。窓の下がガラス張りになっているので、1階から見上げれば歩くネコたちの肉球を見られることも。
9.キッチンにはいたずら防止の仕切りを(図面O参照)
調理中に犬が、危険な食べ物を誤食しないように、ドッグフェンスを設けています。アイランド型のデザインを損なわないように、キッチン工事でつくりました。