●リタイアへの考え方。90歳でも雇用される時代に

また、リタイアに関する考え方も違います。北欧では若いうちに高い税金を納めるため福祉が充実しており、老後への不安が少ないと言われています。一方で多様性を認める社会なので、働きたい人は働き続けることも。

フィンランドでは現在、マンパワーが不足しているために、看護師や医者など特殊技術を持っている65歳以上の方々に仕事に戻りましょうと呼びかけ、戻った人々には特別な税法を適応しています。まだまだアクティブに動ける人にとって、自分自身が役立つ存在であることは重要だと思います。

また今回私はデンマークに来ていますが、みなさんエルダセンと呼ばれるセンターに登録していて、そこでは新しいPCの使い方からホームヘルパーの要請まで、多岐に渡った支援を老人同士でしているそうです。できるだけ長く自分らしい生活を送ることが重要という考えです。

ローストビーフを作るビューエルさんと娘さん
ローストビーフをつくるビューエルさんと娘さん
すべての画像を見る(全4枚)

日本では一般的に60歳、65歳でリタイアを考える人が多いです。日本で働く芳子さんも、一時はリタイアに向けた計画を立てようとしたそうです。

しかしそもそも起業家の芳子さんは、生涯現役の道を選択することにしたと言います。
「それにリタイアをするために事業を減らしていくことを考えたら、とても耐えられなかったの」

「リタイアしたのち、毎日ジムに通って幸せに暮らす人ももちろんいます。でも私には合わないだろう、と今も思います。それに、今はマクドナルドが90才の人を雇用する時代よ」と芳子さん。

北欧流の考え方、ぜひ暮らしの参考にしてみてくださいね。

50代からの毎日を応援する記事多数!「これからの暮らし by ESSEonline」はこちら