キッチンはアクセスも目配りもスムーズな家の中心的存在
すべての画像を見る(全21枚)キッチンはすっきりとした壁でほどよく仕切ったセミオープンスタイル。「来客時などにリビング側から調理中のバックヤードが丸見えにならないようにしたい、とお願いしました」(妻)。
キッチン背面には以前から使っていた収納棚などがぴったり収まるように設計されています。
ゆとりのあるキッチンの通路は、引き戸を介して洗面スペース、ウォークインクローゼット、さらに玄関へとつながっています。
リビングダイニング側を向いて作業ができ、子ども室にも視線が届く対面式。玄関とキッチンはウォークインクローゼットを介して行き来がスムーズで、買い物帰りに食材の収納などが素早くできる設計です。
また、キッチンの横には洗面とバスルームをレイアウト。広々とした洗面・ランドリースペースは、バスルームの脱衣所を兼ねています。さらに廊下と洗面をつなぐ細い通路も設けてあるので、ゲストはバックヤード的なサブ動線を通らず洗面にアクセスできます。
「水回りを集中させることで、家事が以前よりはかどるようになりました」と妻。水回りの移動にともなう配管の取り回しによって、キッチンは床が一段高く、空間を見渡しやすいのも特徴です。キッチンの背面は、手持ちの収納棚がぴったり収まるように設計。
「持ち物は簡単に買い換えずに長く大切に使いたい。お気に入りの収納棚をきちんと収めてもらって、満足度の高いキッチンとなりました」(同)。
ダイニングでくつろぐTさん家族。キッチンは一段床レベルを上げているため、ダイニングにいる家族との会話もしやすいそう。
間取り(リノベーション前後)とディテール
リノベーション前
リノベーション後
ベランダ側の2室を奥行きのある1室に変更し、ゆったりとしたリビングダイニングと対面式キッチンを配置。キッチンの通路は水回り、ウォークインクローゼット、玄関へと続いて回遊性を確保。水回りを集中させたことで、家事の効率化にも成功しています。
玄関土間に敷いた質感豊かなタイルは、平田タイルの「DiverseCORTEN」という製品。ひと目で気に入ったものの、かなり大きなサイズだったため、半分にカットしてから貼ったそう。
室内干し用ステンレスバーは、特注品。
リビングの壁の塗装はイギリスのFallow&Ballの塗料を採用。落ち着きのあるダークカラーが広い空間を引き締めます。
洗面のモザイク風タイルも平田タイル。手前通路の黄色い壁とのコントラストを考え、こだわって選んだそう。
理想のキッチンと収納を手に入れた住まい手にインタビュー
●リノベのきっかけと物件探しは?
長男の入学に合わせ、新居を計画した夫妻。「収納がたっぷりある理想の間取りで暮らしたい」との思いからリノベを選択。
緑の多い郊外で物件を探し、出会ったのが現在のマンションでした。「広い敷地に10棟がゆったりと建ち、植栽が豊富。駅から近いのも何よりでした」(夫)。
このマンションに的を絞り、時間をかけて7件ほど内見。なかなか決められないでいたところ、入学から逆算してギリギリの時期に売りに出されたのが今の住戸でした。
「扉を開けた瞬間、窓の外の緑がバーンと目に飛び込んできて。日当たりもよくて即決でした」と夫妻。
●リノベーション会社はどう選んた?
ネットでリノベ会社をリサーチし始め、いいなと感じたのがEcoDecoでした。「事例がどれも好みで、お願いするならココ、と」(妻)。物件探しからサポートしてもらえる点にも魅力を感じ、依頼することに。
ただ、当時長男は保育園の年中。転園を避けるため、すぐ行動には移さなかったそう。その後もリノベへの熱い思いを抱きながら情報を集め続けました。
●住んでみて感じたこと、よかったことは?
たっぷりの収納を確保しつつ、専有面積以上の広さを感じさせるT邸。そのカギを握るのがサブ動線でもあるウォークインクローゼットです。
「仕事の帰りに、息子と一緒に帰宅することが多いのですが、広くなった玄関土間を通って、私はウォークインクローゼットから洗面、キッチンへ。息子は廊下を通って子ども部屋に荷物を置き、洗面に。2人の動線がかち合わないのは思った以上に快適です」(妻)
子ども部屋の位置は迷ったそうですが、リビングの横にして正解、と夫。「室内窓のおかげでお互い安心できるのはもちろん、奥まで光が届くし、リビングに圧迫感が出ないのもよかったです」。