間取り図と外観、周囲の環境について
すべての画像を見る(全24枚)上は配置図&平面図です。
グレーの塗り壁で端正な表情を見せる外観。周辺に流木や花器などをアクセントに添えて、個性的に見せています。
室内から見える景色や、ワンルームの室内に変化を持たせるように建物を折り曲げて、敷地内の余白にさまざまな庭をつくりました。各庭には定義がなく、気分次第で「野菜の庭」「花の庭」などにしています。
いくつもの居場所と、程よい距離感が心地よい
キッチンに立つと、右手にある土間リビングや左手にある中庭デッキ、正面には、のどかに広がる田んぼの眺めを楽しめます。
「家族で過ごす時間、それぞれが楽しむ時間。いずれも、無理せずにできる家にしたい」と望んだMさん。ゆったりとした平屋の住まいには、その思いが随所に表れています。
土間仕立ての玄関は、夫妻で手間をかけて育てているグリーンブースであり、子どもたちの遊び場。そこからつながる内土間リビングは、家族でくつろぎ、ときには子どもたちが元気に体を動かす空間です。
その先には、おいしい食事を楽しむダイニングキッチン。仕切りのないワンルーム空間ですが、それぞれの床レベルに少しだけ差をつけて空間をゆるやかに分節し、つかず離れずの、絶妙な距離感を保つように仕上げました。
土間リビングの床の一部に、家族みんなの手形をメモリアル。「子どもたちが成長したときに、『こんな時期もあったんだ』と思い返す記念になればと思って」と夫。
プライベートな庭が欲しいと希望して、家の中央にデッキの中庭を設置。人目を気にせずバーベキューをしたり、子どもたちが縄跳びの練習をするなど、アウトドア気分を満喫できるスペースです。「建物の真ん中にある中庭デッキは、屋外なのに室内の延長のような雰囲気があり、空間の広がりを感じられて好きです」と妻。
敷地の南側に広がる田園風景に向けて、サイズと角度を変えて窓を設置しています。
「この家は、いつもどこかで家族の声が聞こえ、気配を感じられる。住んで2年になりますが、『ステキな家だな』と実感する日々です」という夫。その言葉を受け、「家族で多くの趣味を共有するようになり、毎日が本当に楽しくて」と妻。