間取り図と外観、周囲の環境について
すべての画像を見る(全22枚)敷地は細長く、3方は隣地に囲まれています。
バルコニーの大きなせり出しが印象的な外観。「ゲストに雨が当たらないよう、軒を大きくとリクエストしました」(妻)。
階段下に設けられた駐車場への出入り口。「ハッチバック式のクルマなので、荷物の出し入れにとても便利。クルマで旅行するときにも、家族の荷物を積み込むのがとてもラクです」(夫)。
機能を交通整理したらすべてがうまくいく家に
夫婦と子ども2人が暮らすYさんの家の特徴は、2階に設けられた学習スペースです。「子どもたちの勉強と生活の場をきちんと分けること、それが新居を建てるときにまず考えたことでした」と設計当時を振り返る妻。
それまで暮らしていたマンションでは、長男が勉強している部屋に洗濯物を干さざるを得なかったり、収納の少なさから片づけがうまくいかなかったりと、ストレスフルな毎日だったのだとか。
新居はそれを解消するために、「セパレート」をテーマにしました。「学習スペース学習だけのため、ロフトは子どもが遊ぶためだけ、リビングの収納には子どものものは一切置かないなど、機能をメリハリをつけて分けたら、すべてがうまくいく家になりました」(妻)。
そうやって空間の機能を絞るとものの居場所が定まり、整理整頓が簡単にできるようになったのだそう。「片づけがうまくいかず、家に帰るのがいやだったマンションとは対照的に、新居では家にいることが楽しい」と妻。
設計した建築家の守谷昌紀さんは、敷地の1階に駐車場スペースと個室、2階にLDK、水回り、学習室というプランでYさんの要望に応えています。
特筆すべきは天井の高い開放的なLDKと学習室。とくに学習室はLDKから離れた北側の端に位置する小さな空間ですが、閉じた小さな空間だからこそ勉強に集中できる、と子どもたちからも高評価。コンパクトな中に、思い描いた空間と機能を見事に実現しました。